
吹き抜けってどうなの? メリット・デメリットを把握しておこう!
吹き抜け住宅はモダンでかっこいい住宅の代名詞。吹き抜けにあこがれて、マイホームにも取り入れようと考えている方も多いはずです。しかし、吹き抜けにはメリットもありますが、同時にデメリットも存在します。あこがれだけで取り入れると、後悔するかもしれませんよ!
そこで、今回は吹き抜けのメリット・デメリットについてご紹介させていいただきます。一生でもっとも高価なマイホーム購入で失敗しないように、しっかりと覚えておきましょう!
1.吹き抜けのメリットとは?
1-1.開放感がある
吹き抜けのメリットといわれて真っ先に思い浮かぶことといえば、やはり、開放感でしょう。
ホテルなどでシングルルームに行くと、非常に狭いことも珍しくありませんよね。しかし、天井が高く設定されていることがあるでしょう。これは、狭く感じづらいというデータを反映したものです。ですから、吹き抜けにすると天井が高くなるので、たとえ土地が狭くとも広く感じることが可能となります。
家族が集まり、1日のうちの長時間を過ごすこととなるリビング。せっかくのことなら、広々と使いたいものですよね。
1-2.家族のコミュニケーションを高める
吹き抜けにすると2階まで確認することができます。そのため、家族が帰ってきたときにも把握がしやすいですし、わざわざ2階に行かずとも1階からコミュニケーションをとることが可能です。
まだ子供が小さい家庭では、1階にいても鳴き声が聞こえます。ご高齢の両親がいる家庭でも、何かがあったときに助けを呼びやすいので安心です。
また、リビングでは食事をとりますよね。料理を作った後に下から声を掛ければ聞こえるので、労力を下げるという点で非常に有用でしょう。
1-3.日中の明るさを確保できる
家の向きが悪かったり、土地が狭くて隣の家と近接していたりすると問題になってくるのが、日当たりの悪さです。特に、北向きで狭い家の場合、日光が全然入ってこないので、常に薄暗く、じめじめとしてしまいます。夏場には良いかもしれませんが、その代わりに湿度が厳しいのでカビなども生えてしまうでしょう。
しかし、吹き抜けを設置すれば、高い位置に窓があるので、家の中に効率よく日光を取り込むことが可能です。隣の家が近接していても、問題はありません。
そして、明るさを確保できるということは、電気の無駄も省くことにつながります。
1-4.高低差で空気の循環がスムーズに
吹き抜けがあると、高い位置と低い位置の窓がつながっていることになります。高い位置と低い位置の窓が開いているとうことは、高低差によって無風の日でも空気が流れやすくなるということ。空気の循環が良くなるのでホコリや湿度をため込みづらくなるでしょう。これは大きなメリットといえるはずです。
1-5.デザインがモダンで美しい
吹き抜けは昔の住宅にはありませんでした。そのため、モダンの象徴ともいえる建築法です。吹き抜けを取り入れることで家のデザインをモダンに変えられるので、友人などを招いた際に話の種になります。
2.吹き抜けのデメリットとは?
2-1.スペースが無駄になって部屋数が減る
吹き抜けにするということは、当然吹き抜けにした2階部分には部屋がなくなってしまいます。両親などと2世帯で暮らすなど、家族の人数が多いご家庭などにとっては大きなデメリットとなるでしょう。
とはいえ、夫婦2人と子供1~2人程度ならばそれほど問題にはならないはずです。
2-2.夏に暑く冬に寒い
吹き抜けにするということは日光をより多く取り入れることです。となれば、夏場には日光が大量に入ってくるために部屋の中が暖まってしまいます。
冬になると逆に部屋を暖める効果もあるでしょう。ただし、吹き抜けだと高低差によって暖かい空気が上に逃げてしまいます。暖房を掛けても熱が天井にたまってしまい、床付近が暖まりません。夜は非常に寒くなります。
ただし、暖房に関しては、シーリングファンを取り入れることである程度の対処は可能です。シーリングファンは空気の流れを作ってくれるので、部屋の中の温度が均一になります。吹き抜けにする際には、必ずシーリングファンを取り付けておきましょう。
ほかにも、家自体をパッシブハウスにするなどして、気密性や断熱性を高めれば、ある程度は寒さを防ぐことが可能でしょう。
2-3.臭いや音が2階にまで届いてしまう
吹き抜けのデメリットとして、地味にきついのが臭いや音です。まず、吹き抜けのリビングにキッチンが併設されている場合、料理の臭いが家中に充満してしまいます。焼き肉や焼き魚、ギョウザなどのニンニク料理など、香りが強い料理を行うと、臭くなってしまうでしょう。
また、音が響くので、リビングでテレビなどを見ていると、場合によっては寝室などでも音が聞こえてしまいます。家族で生活リズムがそろっているなら良いのですが、仕事の関係などで特に早寝の方などがいる家庭では、困るかもしれませんね。
2-4.耐震強度が下がる
吹き抜けにすると、壁や梁(はり)などが少なくなるので耐震強度が下がるでしょう。もちろん、建築士によって耐震基準はクリアされているので過度な心配はいりません。ただ、吹き抜けがない家に比べれば、若干耐震強度が落ちるのは否めないでしょう。
2-5.照明の交換が大変
吹き抜けにした場合、照明の位置によっては交換が大変です。天井にダウンライトやシャンデリアなどを設置するとなると、照明の交換時に足場を組む必要があります。場合によっては、業者に依頼しなければいけなくなってくるでしょう。そうなれば、照明の交換費用がグッと高まってしまいます。
とはいえ、最新のLED電球なら、寿命が長いのでそれほど問題にはならないでしょう。LED電球は40000万時間程度の寿命があるとされています。夕方の4時から深夜12時までの8時間を毎日使ったとしても、約13年は持つ計算です。
また、業者の方と相談して、取り替えやすい位置に照明を設置すれば問題は解決します。マイホームの購入の際には、しっかりと話し合っておきましょう。
2-6.掃除が大変
吹き抜けになると、窓が高い位置に設置されてしまいます。そのため、年末の大掃除などで窓が掃除したくても、簡単に掃除することができません。脚立などに乗ればできる場合もありますが、高所での作業となるので危険ですよね。
また、吹き抜けの家ではシーリングファンを取り付ける家庭が多いのですが、シーリングファンの上には舞い上がったホコリがたまることがあります。しかし、高い位置にあるのでなかなか掃除できません。
まとめ
いかがでしたか?
今回は吹き抜けの家のメリットとデメリットについてご紹介しました。
- 吹き抜けのメリットとは?
- 吹き抜けのデメリットとは?
吹き抜けには大きなメリットもありますが、同時にご紹介したようなデメリットもあります。マイホームは間違えることのできない非常に高価な買い物。後悔しないためにもしっかりと検討しましょう。