新居に引越しするとき自分で上手に荷造りを行うためのコツ

新しい住まいで、新しい生活を始める引越し。不安なことや楽しみなことも多いと思いますが、引越しの準備を忘れてはいけません。「荷造りは引越し業者に頼もうと思っている」という方も少なくないでしょう。しかし、荷造りを自分で行うことにはさまざまなメリットがあります。

  1. 引越しの荷造りで得をする理由
  2. 荷造りの進め方のコツ
  3. ものを上手にこん包するコツ

1.引越しの荷造りで得をする理由

引越しは面倒な作業ですが、同時にすべての持ちものをチェックできる貴重な機会です。持ちものを整理して、新居での生活をより有意義に過ごせるようにしましょう。

1-1.自分で荷造りすると新居での生活がスムーズに進む

自分で荷造りを行う利点は、新居のどこに何を置くべきか自分で考えることができるところです。引越し業者は「旧居に置かれていた配置となるべく変わらないように」荷物をこん包する傾向があります。ですから、引越し業者に荷造りを任せると、新居に移ってもついつい旧居で使っていたときと同じように陳列してしまいがちです。

一方、自分で荷造りをするときは自分の好きなように荷物を積めることができます。新居で使うときのことを考えてこん包しておけば、今までとは違うものの配置にスムーズに移行することができるでしょう。

1-2.引越しは不用品を整理するチャンス

引越しの際は、今まですっかり忘れていた昔のものがたくさん見つかります。なかには、もう二度と使わないようなものも少なくないでしょう。そうした不用品を処分するために引越しの荷造りはまたとない、いいきっかけになります。

荷造りをするときは、新居でも使うものと使わないものに荷物をわけ、使うものだけをこん包し、そうでないものはまとめて処分してしまうようにしましょう。

1-3.いらないものは業者に頼んで買い取ってもらう

住まい全体の荷物を見直すわけですから、おそらく大量の不用品が出てくるはずです。1つずつ処分していたのではきりがないので、まとめて処分する方法を考えなくてはいけません。

おすすめの方法は、不用品買い取り業者に依頼することです。不用品買い取り業者とは、いらなくなったものを買い取り、リサイクルして販売することで利益を上げる業者のことをいいます。買い取ってもらうわけですから、ただ捨てる場合と比較してもお得だといえるでしょう。複数の不用品をまとめて買い取ってもらえるのも魅力のひとつです。

2.荷造りの進め方のコツ

自分で荷造りを行うメリットを知ってもらったところで、いよいよ実際の荷造りを行っていきましょう。荷造りは案外手間がかかるため、余裕を持って引越しの1週間は前から始めておくことをおすすめします。荷造りを上手に行うためのコツをご紹介しましょう。

2-1.普段使わないものから荷造りしていく

荷造りを始めるときは、押し入れやクローゼットの中など、普段あまり使わないものから手をつけていくのがコツです。常日頃使っているものを先にこん包してしまうと、日常生活に支障をきたしてしまう恐れがあります。使用頻度の少ないものであれば、生活への影響は少ないでしょう。たとえば、夏や冬など特定のシーズンにしか使用しない季節家電や、来客用の寝具などが対象となります。

毎日使用する生活用品は、引越しの2日前から前日に整理を行うといいでしょう。ただし、食器は日程に余裕を持って整理しておくことをおすすめします。「荷造りは1/3がキッチンに費やされる」ともいわれており、食器のこん包には何かと時間がかかってしまうからです。

2-2.持って行く部屋ごとに別々の箱にこん包する

先ほど「自分で荷造りを行う利点は、好きなように荷物を積めることができる点」だと説明してきました。いよいよ、その利点を発揮するときです。旧居において使っていた部屋ごとに荷物をこん包するのではなく、新居で「同じ部屋で使うもの」を一緒にしてこん包するようにしてください。

同じ場所に収納するものをひとかたまりにして扱うと、新居に移ったあとの整理整頓が簡単になります。たとえば「新居では寝室から押し入れがなくなるから、今まで押し入れに入れていたものはまとめて床下収納に入れよう」というふうに工夫してみてください。

2-3.重いものは下に、軽いものは上に載せてこん包する

ものをダンボール箱に入れるときのコツをご紹介しましょう。重いものはできるだけダンボール箱の下側に、軽いものは上側に載せるようにします。

重いものを上に載せると下のものが潰れてしまう恐れがある、というのはもちろんですが、理由はそのことだけではありません。重いものを下に入れることで、箱の重心が中央よりも下側にかたよるため、持ち運ぶ際に安定しやすくなるのです。

ただし、布団だけはたとえ重くとも下にすると潰れてしまうため注意しましょう。布団単体で運ぶか、もしくは圧縮袋などに入れて小さくしてこん包するのをおすすめします。

また、軽いものは大きな箱にたくさん入れ、重いものは小さな箱に少数だけ入れるようにしてください。箱ひとつひとつの重量が重くなりすぎず、持ち運びしやすくなります。

3.ものを上手にこん包するコツ

先ほどは荷造り全体の注意点をご紹介してきました。この章では、持ちものをこん包しダンボール箱に入れる際のコツをご紹介しましょう。引越し中の事故で荷物が壊れてしまうのは避けたいものです。

3-1.こん包には緩衝材と弱粘テープを使う

割れ物や貴重品をこん包するときは、緩衝材や弱粘テープを用意してください。緩衝材とは、荷物同士の隙間に埋め込むことで運搬中に荷物が箱のなかで移動してしまうのを防ぐものです。発泡スチロールや「プチプチ」の愛称で知られるエアパッキンなどの緩衝材も市販されていますが、きちんとした商品を購入する必要はありません。新聞紙やいらなくなった古紙などを適当な大きさに丸めれば、手作りの緩衝材ができあがります。

弱粘テープとは、養生テープとも呼ばれる、粘着力の弱いテープのことです。ガムテープのようにがっちりとものを固定するのは難しいですが、簡単にはがすことができてあとも残らないため、ものを仮止めするのに役立ちます。緩衝材だけでは十分に固定できないものがあるときに用いるといいでしょう。

3-2.収納器具をこん包する際のコツ

食器棚や本棚など、収納器具をこん包するときは、中身を出してからこん包するようにしてください。中身が入ったままだと重くて動かしにくい上に、事故が起きて中のものが散乱してしまう危険があります。

特に注意が必要なのは冷蔵庫です。引越しの2日前には中のものをすべて出し、ドアを開けた状態で電源を切っておきましょう。そうしないと運搬の最中に内部についた霜が溶け出してしまい、あたりが汚れてしまいます。霜を取る際は周囲に新聞紙などを敷いておくことで、溶け出した水分を吸収することが可能です。

3-3.小物をこん包する際のコツ

小物の中でも食器のこん包には手間がかかります。ひとつひとつ新聞紙などで包んでおかなければ、運搬中に破損してしまう恐れがあるからです。食器は食器だけでひとつのダンボール箱にまとめ「ワレモノ」とわかりやすく書いておくといいでしょう。

衣類も、衣類だけで箱いっぱいに詰め込むのがおすすめです。衣類以外のものを入れてしまうと、運搬中に服が破けたりする可能性があります。

本やCD、DVDなどは、ひとつずつには大した重さはありません。しかし、数がそろうと案外重たいものですので、箱いっぱいに詰め込んでしまうのは避けてください。無理なく持てる重さであれば、箱がいっぱいになっていなくても封をしてしまいましょう。

まとめ

引越しの際、自分で荷造りを行うメリットとコツをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

  1. 引越しの荷造りで得をする理由
  2. 荷造りの進め方のコツ
  3. ものを上手にこん包するコツ

今回ご紹介した内容に気をつければ、スムーズに荷物を運ぶことができます。安全にはくれぐれも注意して、楽しい新生活のスタートを切りましょう。