
注文住宅をお考えの方へ。注文住宅で後悔する4つの原因
マイホームを注文住宅で手に入れる上でのリスクは、何と言っても多額の資金が必要となることです。そしてもう一つは、形のない状態から造り上げて期待に見合ったマイホームになるかということになります。
多くの方が注文住宅に対して、家事動線、収納量、間取り、設備などのこだわりを求め、その実現に期待を寄せます。しかし残念なことに、夢のマイホームを注文住宅で建てながら不満の残る結果で終えることになる方がいます。
これでは、夢に描いたマイホームを注文住宅で建てた甲斐がありません。ましてや分譲住宅以上の満足を求めて多額の資金を投じているのですから、不満という言葉では片付けられないのです。
では、どうして注文住宅で要望を出したにもかかわらず、不満の残るマイホームになってしまうのか?
それは、家づくりの初歩的ことに原因があるのです。
自分の要望が伝わっていなかったり、自分が理解していた内容との食い違いなど、細かく見れば色々なことが考えられるでしょうが、大きな原因は家づくりの初期の段階にあると考えられます。
そこで今回、後悔のないマイホームを手に入れていただくために、注文住宅で後悔する4つの原因をお伝えすることにしました。4つの原因を理解し、自身の家づくりに活かせば、満足の行く注文住宅により近づくことが出来るでしょう。
注文住宅への期待と不安
注文住宅の魅力は、自分の要望を反映して理想のマイホームを手に入れるところにあります。そして、注文住宅に対する一番の期待は、理想のマイホームに近づけることです。しかし、逆に注文住宅への不安もあります。理想のマイホームに近づくと同時に、お金も増えることになります。形のない所からのスタートで、思い描いたものになるのかも、とても気がかりです。
期待と不安の両方が存在し、時間と労力とお金を費やすのが注文住宅です。やはり、後悔することは出来ません。
1.実物と建てた人の評判の確認不足。
注文住宅で後悔する一番の原因は、何と言っても住宅会社の選定の間違いです。住宅会社の選定ほど重要なことはありません。なぜかと言いますと、住宅会社は自社の能力以上のものを造ることは出来ないからです。
仮にこれまでに造ったことのない住宅について「これだったら、うちでも出来ます」と住宅会社が答えたとしても、本当に出来るかについての保証はありません。
「これだったら、うちでも出来ます」と言われ、建築を依頼したものの完成した際、違う家になってしまったら、残るのは大きな後悔です。
住宅会社を選定する際は色んな項目について検討をすることになりますが、決め手にするべきは、やはり実物と評判の確認と言えます。
担当してくれた営業マンの人柄や、実物とは異なる可能性の高いモデルハウスなど、実物と評判とは直結していない要素を決め手にするのは避けるべきです。
誇りを持って造った家であれば、実物として堂々と見せられるでしょう。支払ったお金に見合う満足があれば、評判は高まって行きます。住宅会社の選定は、実物をいくつも確かめること、建てた人の評判を確かめること、この二つを実践してからです。
実際に造っている家が思っていたのと違っていたら、実際に建てた人が不満をたくさん口にしたら、その住宅会社の選定はなくなります。
実物と評判の確認をおろかにすることは、後悔する注文住宅に足を一歩踏み入れたようなものと言えるでしょう。
2.こだわりの優先順位の間違い。
注文住宅の魅力は、マイホームへのこだわりを実現することにあります。では、こだわって建てたマイホームに満足しているか?この答えは必ずしも「イエス」ではありません。マイホームを手にした周りのお友だちから、「こうすれば良かった」と後悔の言葉を聴くことがあるのではないでしょうか。
なぜこだわった注文住宅のマイホームに後悔があるのでしょう。その原因の一つが、こだわりの優先順位の間違いです。
家づくりへのこだわりは、人それぞれ違いがあります。家事動線へのこだわり、キッチンの使い勝手のこだわり、収納へのこだわり、日当たりへのこだわりなどさまざまです。
ここで大切なのは、そのこだわりをどのように優先順位をつけるのかということになります。ずっと描いて来たこだわりを、今の時点の重要度に応じて優先順位をつけることも一つです。また10年先を考えて優先順位をつけることもあります。
では、マイホームに満足し続けられている人のこだわりは、どんなもので、どんな優先順位だったのでしょう。それを知る方法は、周りで満足し続けている人がいたら、その人に教えてもらうことです。逆に言えば、後悔している人のこだわりと優先順位が自分と共通しているとしたら、同じ結果につながる可能性があります。
注文住宅で理想のマイホームを手に入れるためには、「この家、何年経っても大好き」と喜び続けている人、つまり注文住宅で成功した人の声から学ぶことです。
3.提案力のない相手との設計計画。
注文住宅は、形のないところから造り上げることになります。その中で最も重要なのが設計計画です。その理由は、住宅は始まりから終わりまで設計図通りに造るからです。造る役割を担った人は、設計図に忠実に造ることが仕事です。つまり、きちんと造れば設計図と異なった住宅が出来ることはありません。したがって、後悔の残る注文住宅の原因として、住宅を形にするための設計計画の低さが大きく影響してしまうのです。
設計計画は建築工事の源になる訳ですので、能力の高い設計者と出会えるかが注文住宅の成否のカギとなります。
では、どんな設計者が、能力が高いのか?
建築設計の専門知識を持った設計の専門家(建築士)であることは当然です。設計ソフトを使って知識、経験とも乏しい人が設計をすることもあるようですが、その設計計画で何千万円ものお金を支払う注文住宅を建てるのは、あまりにもリスクが高過ぎます。
そして、設計者にもっとも必要とする能力は家づくりのプロフェッショナルとしての提案力です。依頼者の要望、考えの背景となるものを探り、想像しなかった期待を超える形に表現する力です。
もし、設計に満足出来ない、ストレスを感じるようであれば、合理性のない要求をしていない限り、それは提案力のない設計者にマイホームの設計をしていることになるでしょう。これは、後悔する大きな要因です。
依頼者から出された要望に応えるだけでなく、プロフェッショナルとしての提案力を持った設計者なのかを、これまでの実績を見て判断することが必要と言えるでしょう。
4.時間のないプランニング。
注文住宅は、時間と手間がかかります。注文で一生物の住宅を造るのですから当然です。時間と手間がかかる分、プランニング途中で迷うこと、悩むことは何度となくあります。そこで、時間の制限を受けたとしたらどうでしょう。
長く考えること、悩むことが必ずしも良い結果につながるとは限りませんので、時間の制限があった方が良い場合もあるかもしれませんが、やはり焦ることになります。
よくあることですが、住宅会社の都合により契約を急がされることがあります。それには何らかの特典がつけられことで、依頼者も応じやすくなるのです。しかし、その判断はプランニングにかける時間を削ることになります。
考えてみて下さい。マイホームを注文住宅で造ることが望みだったのに、限られた時間の中で焦って行うプランニングが、満足する家づくりとなるでしょうか。
時間のないプランニングは、注文住宅で後悔する原因となってしまうのです。
プランニングは、焦ることなくじっくり取り組むことが重要です。
注文住宅は、初歩的な注意点をしっかり抑えること。
いかがでしたか?
マイホームを注文住宅でお考えの方に、注文住宅で後悔する4つの原因を再度ご紹介します。
- 実物と建てた人の評判の確認不足。
- こだわりの優先順位の間違い。
- 提案力のない相手との設計計画。
- 時間のないプランニング。
この4つの原因は、家づくりの計画を具体的に進めなければ生じるものではありません。家づくりの初歩的なことです。
しかし、家づくりを始める方には、なかなか伝わらないことでもあります。
まずは、4つの原因に注意して家づくりに取り組んでください。マイホームを注文住宅でお考えの方に、一歩成功に近づいていただくことが出来るでしょう。