断熱塗装について徹底解説! 塗料の種類や業者選びのポイントは?

家の断熱対策はしていますか? 断熱塗装は、暑さや寒さを防ぎ、省エネにも貢献するものです。屋根や外壁に断熱塗装をするだけで、家の機能向上にもつながります。断熱塗装をする前は、さまざまな疑問が生じるものです。塗膜の効果や費用など、知識を持っておけば安心して工事を進めることができます。なぜ断熱塗装が必要なのかも覚えておきましょう。
今回は、断熱塗装についてご紹介します。

  1. 断熱塗装について
  2. 断熱塗装の方法
  3. 断熱塗装の業者選び
  4. 断熱塗装でよくある質問
  5. まとめ

この記事を読むことで、断熱塗装についてよく分かり、塗料などの知識も身につけることができます。業者選びのポイントも合わせて覚えておきましょう。

1.断熱塗装について

まず、断熱塗装とはどのようなものか、必要性などを見ていきましょう。

1-1.断熱塗装とは?

断熱塗装とは、熱伝導率が低い塗料を塗ることで、外部の熱が入り込むのを防ぎ、内部の熱を逃がしにくくする塗装方法です。そのため、夏も冬も快適な室温を維持することができます。屋根・外壁・内壁・屋上に用いることが一般的です。

1-2.必要性・メリット

気温の変動が少ないことは、住み心地をよくするために必要なポイントです。断熱塗装をしている場合、エアコンの熱効率が飛躍的に向上します。夏の暑さ対策と冬の暖房効率にも大きく影響するでしょう。省エネにもつながります。また、温度差が生じるのを防ぐ効果があるため、カビや結露対策にもつながるのです。

1-3.どんな場合におすすめか?

断熱塗装でメリットが得られやすい建物をご紹介します。

  • 商業施設
  • 工場
  • オフィスビル
  • 公共施設
  • 病院や介護施設

上記のようなものが代表的な例で、内部の快適性を高め、業務効率が格段にアップします。人の健康に関わるような病院や介護施設では、特に温度差が生じるのを防がなければなりません。ヒートショックなどを防止し、事故などを未然に回避する方法として取り入れられています。

1-4.効果について

断熱塗装は、10年程度効果が持続します。効果を維持するためには、定期的な塗り替えをすることが理想です。塗膜の寿命である10年を目安に、劣化が始まる前に塗装を行いましょう。

1-5.最近の傾向

近年は、地球温暖化が懸念されています。真夏は30℃を超える気温に達し、熱中症も増加傾向です。また、冬は気温の急降下により、ヒートショックで救急搬送される患者も増えています。健康対策とし、断熱塗装が推進されるようになってきました。

2.断熱塗装の方法

断熱塗装の方法や費用などをご紹介します。

2-1.どんな方法なのか?

断熱塗装は、外壁塗装や屋根塗装と同じ手法で進めます。断熱効果のある塗料を用いるだけです。断熱塗装は比較的簡単な方法で行うことができるため、省エネ対策として始めやすい方法となっています。サイディングなどの外壁にも施工することができるのも魅力です。DIYが得意な方は自分で塗装をしようと考えるものですが、やはり塗りムラや仕上がりの美しさを考慮するなら、熟練した業者に依頼したほうが無難でしょう。下地塗や修繕など、必要に応じて処置をしなければならないためです。

2-2.断熱塗料について

断熱塗料は、太陽光に含まれる紫外線を反射する遮熱塗料と、低熱伝導の樹脂を混合した断熱塗料があります。同じような効果を持つ塗料ですが、年間をとおして効果を発揮するのは、断熱塗料でしょう。JAXAのロケット開発技術を応用したガイナは、高い効果が期待できる断熱塗料として注目を集めています。

2-3.工期や流れなど

工期は、施工箇所により、変動すると考えておきましょう。修繕を必要とする場合は、一般的な工期より長引く可能性もあります。平均で、屋根なら3〜7日、外壁なら1〜2週間程度です。施工時の流れは、以下を参照してください。

  1. 施工前に近隣への挨拶
  2. 足場組みと養生
  3. 既存の屋根や外壁を撤去し、洗浄する
  4. 劣化の進み具合に応じた修繕
  5. 下地塗(プライマー塗装)
  6. 中塗り
  7. 仕上げ塗装
  8. 作業完了後、引き渡し

2-4.断熱塗装にかかる費用相場

業者により、費用は異なるため、複数の見積もりを比較して費用相場を知ることが重要です。同じ工事内容でも、作業内容や割り引きできるポイントが違うため、比較検討は重視してください。ただし、安さばかりに注目せず、実績や施工例などにも目を向け、納得できる業者かどうかを見極めてから、費用と見比べて判断することが大切です。

3.断熱塗装の業者選び

断熱塗装は、省エネを目的に導入する際に、最も手軽に始められる工事です。とはいえ、業者選び次第で、施工内容や仕上がりに差が出るといってもいいでしょう。業者選びのポイントや注意点をまとめました。

3-1.業者選びのポイント

断熱塗装の業者を選ぶときは、実績と経験が豊富で、断熱塗料の知識が豊かであることを重視してください。対応の丁寧さや、質問にも気軽に応じてもらえることも大切です。断熱塗装前はさまざまな疑問が生じます。説明の分かりやすさは、安心感につながるでしょう。工事費用や工事内容が明確で、工事期間にもフレキシブルに対応してもらえ、アフターフォローが万全な業者を選んでください。

3-2.見積もりについて

断熱塗装工事の見積もりは、複数の業者から出してもらうようにしてください。工事内容や費用は業者ごとに差があるため、見比べて納得してから依頼することが大切です。見積もりで分かりにくい部分があれば、業者に必ず質問してください。塗料の種類や内訳など、細かな部分までしっかりチェックしましょう。

3-3.アフターフォローについて

断熱塗装工事は、工事を終えたら完了ではありません。塗装後にトラブルが起こることも想定し、アフターフォローが万全な業者を選ぶことが大切です。ヒビ割れやはがれなどが生じた場合、迅速に対応してもらえる体制かどうか、見積時に確認しておきましょう。アフターフォローがない業者は、トラブルが起こった際に自費で修繕を依頼しなければなりません。余計な出費が発生しては、最終的に工事費用が高額になってしまいます。

3-4.相談窓口

断熱塗装の相談は、業者のホームページなどからアクセスしましょう。業者ごとに相談申し込みフォームを用意しています。電話での対応をしている業者もあるため、あらかじめ確認してください。

3-5.断熱塗装業者選びにおける注意点

断熱塗装に限らず、塗装や家の修繕に関連した業者トラブルは多くなっています。訪問営業をする業者によくある傾向で、本来は必要のない修繕や塗装を迫るというものです。小さなヒビ割れやはがれを指摘し、過剰に不安を煽(あお)る行為をし、すぐに工事が必要だと主張します。法外な費用を請求し、工事内容は質が悪く、アフターフォローもいい加減という業者が多いものです。トラブルに巻き込まれないためにも、業者選びはしっかり行うようにしてください。

4.断熱塗装でよくある質問

断熱塗装を検討している方は、質問集を参考に疑問を解決してください。

Q.断熱効果を得るためにできることとは?
A.家は経年劣化するため、すき間やヒビ割れが生じます。必ず補修をしてから塗装をすることが大切です。また、窓や扉はなるべく閉めるようにし、気密性を高めるようにしてみましょう。断熱効果を高く感じることができます。

Q.断熱塗装をすると、地球温暖化防止にも貢献できるのか?
A.断熱塗装をすると、冷暖房の使用が少なくて済み、二酸化炭素排出を抑えることができます。また、省エネ効果があるため、地球環境温暖化防止につながるでしょう。

Q.断熱塗料の色は選ぶことができるのか?
A.はい、業者にカラーサンプルがあります。事前にシミュレーションをしてもらい、完成予想を見て確認しましょう。画面で見ているのと実際に施工した状態では、若干差が出ます。現地調査をしてもらい、外壁や屋根の状態や素材を見て、アドバイスを受ける方法もおすすめです。

Q.断熱塗装に適したシーズンはいつ?
A.湿気が少なく、気温の変動が少ない春と秋がおすすめです。ただし、外壁塗装の繁忙期にあたるため、予約や問い合わせは早めに行いましょう。

Q.断熱塗装をすると、遮音性も高まるというのは本当か?
A.塗料の種類によります。JAXAのロケット開発技術を応用したガイナは、セラミック層が反発して音を吸収する、遮音性が高まる塗料です。耐用年数も15年程度と長くなっています。

5.まとめ

いかがでしたか? 断熱塗装は、夏の暑さ対策にもなり、冬の暖房効率も格段に上がるとされています。冷暖房による二酸化炭素排出を抑え、地球温暖化防止にも貢献でき、環境保護にもつながるでしょう。断熱塗装を行う場合、業者選びが重要になります。熟練した技術を持ち、アフターフォローがしっかりした業者に依頼してください。見積もりは複数の業者を比べ、工事内容・費用内訳・アフターフォローの体制などを確認することが大切です。信頼できる業者を見つけ、断熱塗装を成功に導きましょう。