安心安全な土地選びの参考に。ルールとポイントをご紹介！

1．土地を選ぶときに重要なこと

家を建てることは、人生で1番大きな買い物だといわれています。土地選びに長（た）けている方はほとんどいないので、知識を持たないまま探すことになるケースが多いのではないでしょうか？
どのように情報を集めればいいか、損のない取り引き方法など、すべてが未知の世界であるはずです。
後悔しないためにもしっかり知識を持ち、自分の目で確認しながら土地を探していくことが大切でしょう。
時間と手間がかかるのが、土地選び。熟慮した分、きっといい土地に出会えることでしょう。

1-1．土地を探す前にやっておくべきこと

まずは、希望している条件や優先すべきことをまとめておくようにしましょう。家族の生活スタイル・通勤通学の利便性・理想とする暮らし方など、より具体的に挙げていきます。
周辺環境・駅からの距離・地盤・広さなどの条件から、優先順位を決めていくことも大切です。家族全員でしっかり話し合い、方向性を定めていくようにしましょう。優先すべきものは3つ程度に絞ります。
優先順位を事前に決めておけば、土地選びを無作為に行わず、的を絞って探すことができるはずです。

1-2．さまざまな条件でチェック

購入したい候補地が出てきたら、さまざまな条件でチェックすることが大切です。晴天時だけでなく、雨天時・平日・休日・昼・夜など気象条件や時間帯などを変えて、土地の変化を確認してみてください。

1-3．インフラ整備がされているか

生活には、ガス・電気・上下水道などの公共整備がなされているか、きちんと確認しなければ思わぬ出費になることもあります。土地の全面道路に本管の埋設がされていないと、別途敷設費用を負担が必要です。高額になることも予想され、土地購入のために予定していた費用が大幅にアップしてしまったという例もあります。

2．法的規制について

土地選びには、法的知識を身につけておくと安心した取り引きができます。無知なまま進めてしまうと、購入した土地に思わぬ規制があり、理想の家が建てられない事態にもなるでしょう。自分の購入した土地でも、ルールに沿って家を建てなければなりません。
知っておいて損はない、法的規制についてご紹介します。

2-1．セットバック

家を建築する場合、幅4mの道路に接していないといけないルールがあります。もしも、幅4mに満たない道路であれば、土地を後退して道路に満たない分を補わなければなりません。幅3mの道路なら、土地から1mを後退して道路条件を満たす規定です。セットバックと呼ばれています。
道路幅が4mになるように土地を下げる規定で、セットバックした部分は建ぺい率と容積率には計算されないものです。つまり、セットバックした土地部分は、土地としてみなさない方がいいということ。ただし、セットバック分の土地には、固定資産税がかからない自治体が多いようです。
自治体のルールによって異なりますが、土地登記費用やセットバック分を寄付するケースもあります。

2-2．都市計画法

都市計画法の分類は、市街化区域・市街化調整区域・無指定区域の4つ。住宅は、市街化区域であればほとんどが自由に建築可能です。12の用途地域にわけられています。中には、住宅建築ができない工業専用地域もあり、土地選びをする際には注意しましょう。農地法・自然公園法による規制がない場合、市街化区域外でも建築が可能ですが、公共整備が敷設されていないこともあり、しっかり確認しなければなりません。

2-3．建ぺい率と容積率

敷地面積の規制もあります。自治体により異なりますが、住宅の過密化を防ぐために土地に対する床面積が定められているものです。建ぺい率と容積率と表現するとわかりやすいでしょう。12にわかれている用途地域によって数値は決められています。しかし、地区により異なるケースもあり、事前にしっかり確認するようにしましょう。
土地の全面道路が12mより狭ければ、容積率にはより厳しい数値が定められることも。理想の家を建てるためには、事前にルールを把握しておくことが重要です。

2-4．高さ制限

建ぺい率や容積率など床面積に関する規制のほかには、住宅には高さのルールがあります。高さに制限があるのは、周囲の住宅の日照を維持するために必要なことです。通風を確保する目的でもあります。
用途地域や都市計画などにより上限が定められており、土地を選ぶポイントになるでしょう。高さ制限には、次の4つがあります。

• 建てられる住宅の高さを定めた絶対高さ制限
• 北側の住宅環境を保護するための北側傾斜制限
• 道路や道路に面した両側の住宅に、適切な採光や通風など維持するための道路斜線制限
• 隣の敷地への配慮する目的で設けられた隣地斜線制限

3．安全に土地を探すには

家族の利便性や周辺環境などから、候補地が定まってきた方にはより詳しく土地の履歴を調べておくことをおすすめします。
将来に亘って、安心安全な土地を手に入れるためにも、しっかり土地の状態を把握してから購入することが大切でしょう。

3-1．地盤のチェック

過去にどのような用途の土地であったかが重要です。中には、田んぼや畑などの農地として利用され、地盤が緩いケースも。災害時の安全を確保するためにも、地盤調査は重要です。不動産会社では地盤調査に関するデータを持っているはずですので、事前にきちんと把握しておきましょう。
工業用地として使用されてきた場合には、有害物質による土壌汚染などがないか確認しておくことが大切です。

3-2．相場を知る

周辺環境・土地形状・立地条件などにより、土地の価格は決まります。土地には相場があり、安値すぎる土地は少し疑問を持つべきです。なぜ相場より安いのかを確認するようにしましょう。
耐震性のチェック、騒音の有無、地盤の履歴などは、土地の価格に影響してきます。耐久性のある理想の家を建てるためにも、注目しておきたいポイントです。
安全な土地を選ぶためにも、適正価格を知ることが重要でしょう。

4．まとめ

土地選びのポイントについてご紹介しました。いかがでしたか？

• 土地を選ぶときに重要なこと
• 法的規制について
• 安全に土地を探すには

理想の家を建てるためには、知識を持って土地選びをすることが大切です。法的規制は自治体ごとに異なります。土地を購入したけれど、セットバックで土地が後退し、想定していたより狭くなってしまったなどの事例も。建ぺい率・容積率・高さ制限などは事前に確認しましょう。
また、安全な土地を選ぶためには、過去にどのような目的で使用されてきた土地であるかを知っておくことが重要です。