フローリングの手入れはお任せ! 普段と特別なときの両方を徹底解説!

フローリングは、洋風の部屋を演出するときに欠かすことができないものです。また、介護が必要な人にとっても、畳よりフローリングの部屋のほうが暮らしやすくなります。さまざまなメリットがあるフローリングですが、手入れをしないとたちまち傷や汚れがたまってしまうものです。しかし、どんな手入れをするべきか、よくわからないこともあるでしょう。そこで、今回は、フローリングの手入れについて、普段と特別なときの両方を詳しく解説します。

  1. フローリングとは?
  2. フローリングの普段の手入れ方法
  3. フローリングの特別な手入れ方法
  4. フローリングの手入れでよくある質問

この記事を読むことで、フローリングのを適切な方法でお手入れできます。まずは、記事をじっくり読んでみてください。

1.フローリングとは?

最初に、フローリングの基本として、主な種類や厚み・建材のメリットとデメリットや手入れの必要性を解説します。

1-1.フローリングの特徴

フローリングは、洋室の床に使われるもので、基本的には木材を用いたものを指します。高度成長期以降、和室から洋室へ人気が移り、フローリングの需要は急激に高まりました。フローリングの素材や色を自分好みにすることによって、満足度の高い部屋に仕上げることが可能です。なお、フローリングは音が響きやすいという特徴があるため、防音加工を施す場合もあります。

1-2.フローリングの種類について

フローリングは、細かく分けると約300種類存在します。中でも人気の高いものは、以下をご覧ください。

1-2-1.木質系合板フローリング

合板基材の上に仕上げ表面木材を貼り合わせたもので、一般的にフローリングと呼ぶ場合は、木質系合板フローリングが多いでしょう。安価でバリエーションが豊富で、入手しやすいため、フローリングの主流となっています。無垢(むく)材のデメリットであるそりやすいという点をクリアした種類です。

1-2-2.無垢(むく)材フローリング

スギやヒノキ・ナラなど木材を単体で使っているもので、一枚板または天然木の集成材です。無垢(むく)材フローリングは、木材の風合いを最も生かすことができるものであり、高級感も高いことから人気でがあります。しかし、傷に弱い点などから、ペットや小さな子どもがいる家庭にはおすすめできません。

1-2-3.シートフローリング

シートフローリングは、木目を印刷したシートを基材の上に貼ったものです。基材には、圧縮繊維板など、木材を使用していないものも多くあります。耐久性では劣りますが、安価でデザインが自由自在なため、手軽にスタイリッシュな部屋を演出したいときにピッタリです。なお、表面がシートであるため、ワックスがけやオイルコーティングなどは基本的に必要ありません。

1-3.建材のメリット・デメリットについて

建材ごとのメリット・デメリットを解説します。それぞれの内容を理解し、フローリング選びの参考にしてください。

1-3-1.木質系合板フローリング

  • メリット:安価・種類が豊富
  • デメリット:傷に弱い(修復しにくい)

1-3-2.無垢(むく)材フローリング

  • メリット:風合いが良い・化学物質が出ない
  • デメリット:高価・傷がつきやすい・そりや割れが起こりやすい

1-3-3.シートフローリング

  • メリット:安価・掃除や手入れが楽・キレイな状態が長持ちする
  • デメリット:風合いに欠ける

1-4.フローリングの手入れの必要性

フローリングは、こまめに手入れをすることが大切です。毎日使うたびに、汚れやへこみ・傷などが発生します。放置すると汚れが取りにくくなるだけでなく、へこみや傷が広がってケガをしやすくなるでしょう。また、表面が摩耗(まもう)してすべりやすくなり危険です。フローリングは、普段からホコリや汚れをこまめに取り除くだけでなく、定期的にワックスがけなどの特別な手入れを行いましょう。

2.フローリングの普段の手入れ方法

フローリングは、普段からきちんと手入れすることが大切です。日常の手入れで気をつけることについて詳しく解説します。

2-1.日常で気をつけること

フローリングは、水気が禁物です。飲みものや花びんの水などをこぼしたらすぐに乾いた布でふき取ってください。放置するとシミになったりカビの原因になったりします。また、極度の乾燥もいけません。表面がひび割れることがあるので注意しましょう。掃除は、毎日行うのが理想的です。生活の汚れは、毎日掃除をしてリセットしておきましょう。

2-2.日常の掃除方法について

普段は、表面のホコリや汚れ・髪の毛などを掃除用シートでからめ取る程度で問題ありません。掃除機でもキレイになりますが、細かなホコリが空気中に舞い上がってしまいがちです。フローリング用のシートワイパーを使うと、とても楽でキレイになります。

2-3.水ぶきについて

フローリングは、シートフローリング以外は、基本的には水ぶきを避けたほうがいいでしょう。塗装や素材によっては、水ぶきが原因ではがれたり素材が傷んだりすることがあります。また、無垢(むく)材フローリングは、シミになりやすいので注意しましょう。まずは、水ぶきしても大丈夫か、目立たない部分でごく少量だけテストをするなどの方法で確認してからにしてください。水ぶきする場合でも、よく水気を絞っておきましょう。

3.フローリングの特別な手入れ方法

フローリングの特別な手入れ方法について、主なものを詳しく解説します。

3-1.ワックスがけ

フローリングの表面にワックスをかけ、傷や摩耗(まもう)から保護します。また、見た目に光沢が出て、掃除がしやすくなるのも特徴です。木質系合板フローリングと無垢(むく)材フローリングは、ワックスがけできます。まずは、フローリングの表面の汚れやホコリを取り、必要に応じてよく絞ったぬれぞうきんにより、からぶきで取れなかった汚れを落としてください。乾燥後、ワックスを均等にかけます。よく乾かしてから、からぶきをして完成です。

3-2.オイルコーティング

無垢(むく)材の場合、素材の風合いを生かすコーティングのひとつに、オイルコーティングがあります。表面に塗膜を作らないタイプで、浸透性が高いことが特徴です。オイルコーティングも、ワックスがけと同様、フローリングの表面のホコリやゴミをキレイにしてから行います。仕上げに磨きをかければ美しく仕上がることでしょう。オイルコーティング材はホームセンターなどで入手できます。木材を傷めにくい天然成分を主に使用し、ムラなく塗ることができるものを選びましょう。

3-3.傷の補修

軽い傷ならば、市販のフローリング用補修材で修復することもできます。クレヨンのような素材で幅広いカラー展開があるため、フローリングの色に合わせて選びましょう。傷の部分に少しずつ塗り込むようにし、最後によく慣らします。うまくできれば、傷がわからなくなるでしょう。

3-4.そのほかのコーティング処理

そのほかにも、木材の劣化を防ぐためにUVコーティングを施すこともできます。木材は、紫外線に弱く、色あせがしやすいものです。また、表面のささくれなども出やすくなります。UVコーティング材を塗布することで、長く美しい状態を保つことができるでしょう。なお、UVコーティング材を塗布したフローリングは、ワックスがけが密着しないことがあるので注意してください。

3-5.そのほかのフローリングの手入れ方法

無垢(むく)材フローリングの場合、十分な厚みを持つものは、表面を薄く削ることで新品同様にすることもできます。傷やシミのひどい部分だけ行うことも可能です。ただし、自分で行うのは難しいため、専門業者に依頼してください。

4.フローリングの手入れでよくある質問

最後に、フローリングの手入れについてよくある質問に回答します。常に美しく保つためにも、それぞれの内容を参考にしてください。

Q.フローリングは何年に1回交換するべきですか?
A.フローリングの寿命は、合板のもので8~10年程度、無垢(むく)材では20年以上持つ場合もあります。しかし、寿命を迎える前でもひどい傷がある・大きなへこみやめくれがある・落ちない汚れがあるなどの場合は、交換を早めに考えてください。

Q.フローリングにカビが生えた場合の対処方法は?
A.フローリングのカビは取り去ることが難しいため、部分的に交換を検討してください。また、普段の手入れに水ぶきをしている・飲みものをこぼしたときにふき取らなったなどが原因と考えられます。カビの再発を防ぐためにも、水気には注意してください。

Q.無垢(むく)材フローリングにするときの注意点は?
A.無垢(むく)材フローリングのデメリットとして汚れや傷がつきやすいことを理解し、できるだけ静かに歩く・家具などを引きずらないなどに注意してください。移動が多い場所や、家具の下には適宜、カーペットやラグを敷くと効果的です。

Q.フローリングを素足で歩くのはよくないのでしょうか?
A.フローリングを素足で歩いても構いません。ただし、足の汚れや皮脂が床材に付着するため、こまめに掃除をする必要があります。汚れを防ぐためには、靴下やスリッパをはきましょう。

Q.フローリングに飲みものをこぼしたときの応急処置は?
A.すぐに、水気を乾いた布やティッシュペーパーなどでふき取りましょう。水分がしみ込んでしまうと、取りづらくなります。なお、できるだけ広げないようにふいてください。上からそっと押さえるように水分を取り除きましょう。最後は、乾いた布でふいてください。

まとめ

今回は、フローリングの手入れについて詳しく解説しました。最初はピカピカで美しかったフローリングも、年月の経過とともに傷や汚れでくすんでしまうものです。できるだけ長く快適な状態を保つためには、普段からこまめに手入れをすることだけでは足りません。丁寧なケアをすることが大切です。手入れが不十分な状態では、フローリングの寿命が短くなるだけでなく、ケガの原因にもなります。正しく丁寧な手入れをし、キレイで安全なフローリングを維持しましょう。