間取りを変更するリフォームについて知りたい! 費用や工事日数の相場は?

長年住んでいる家だけれど、年月がたつにつれて住みにくくなってきた、と悩んでいる人は珍しくありません。家を建てた当時は家族構成にピッタリだったとしても、年月がたてば住む人の人数もニーズも変わってきます。このような場合は、間取りを変更するリフォームを行えば、住みにくさが解消することもあるでしょう。
そこで、今回は間取りの変更をするリフォームの方法や種類、費用などを解説します。

  1. 間取り変更のリフォームとは何か?
  2. 間取り変更のリフォームでできること、できないこと
  3. 間取り変更のリフォームを実施するまでの流れ
  4. 間取り変更のリフォームに関するよくある質問
  5. おわりに

この記事を読めば、間取りを変更するメリットなどがよく分かることでしょう。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.間取り変更のリフォームとは何か?

間取り変更のリフォームとは、文字どおり壁を壊して2つの部屋を1つにしたり、引き戸などをつけて大きな部屋を二つに区切ったりするリフォームの総称です。使いやすい家というのは、年代や住む人の人数によって変化します。家を買ったり建てたりした時は家族構成と家の間取りがぴったりと合っていても、年月がたてば使いにくくなることは、珍しくありません。そこで、間取りを変更することによって、現在の家族に合わせた家にすることができます。

2.間取り変更のリフォームでできること、できないこと

この項では、間取り変更のリフォームをするメリットや、できること、できないことを解説します。

2-1.間取りと住みやすさの関係

間取りは、家の住みやすさと大きな関係があります。たとえば、3人以上の家族がいるのに、20畳のリビングと寝室だけという間取りでは、暮らしにくいでしょう。逆に、子どもが独立して夫婦2人だけになったのに、小さな部屋がたくさんあるような間取りのままでは使いにくいと思います。また、持ち家では引っ越しや建て直しは容易ではありません。そこで、間取りを変更するリフォ―ムをすれば、それまでの住みにくさが一気に解消することも多いことでしょう。

2-2.間取り変更のリフォームでできること

間取り変更のリフォームでは、以下のようなことができます。

  • 壁を撤去して小さな部屋をつなげ、大きな1つの部屋にする
  • 和室を洋室にしたり、洋室を畳敷きの部屋にする
  • 引き戸やロールカーテン、アコーディオンドアなどをつけて、部屋を分ける
  • 壁やドアをつけて、広い部屋を複数の個室に分ける

2-3.間取り変更のリフォームでできないこと

家には、壁で屋根を支えるタイプと柱で屋根を支えるタイプがあります。2×4住宅は、代表的な壁で屋根を支えるタイプです。このような家は、壁を撤去してしまうと耐震強度が下がってしまうため、基本的に壁撤去のリフォームは行えません。また、マンションの場合は、マンションの規約によって分譲タイプでも壁撤去リフォームが禁止されていることもあります。
さらに、柱で屋根を支えるタイプの家でも、耐力壁という壁は家を支える重要な場所ですので撤去できません。ですから、間取り変更のリフォームを希望する場合は、施工会社に一度家を見てもらい、どこまで壁を撤去できるのか確認をしてもらいましょう。マンションの場合は、まず規約を確認してみてください。

3.間取り変更のリフォームを実施するまでの流れ

この項では、間取り変更リフォームにかかる費用や日数、業者の選び方を解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.間取り変更リフォームの相場とは?

間取り変更リフォームの相場は、以下のようになっています。

  • 壁撤去と最低限の補修:15~30万円
  • 壁を撤去し、床材を張り替えて大きな部屋にする:50~70万円
  • 洋室と和室を大きな1つの洋室にする:30万~50万円
  • 大きな部屋に引き戸をつけて2つの部屋を作る:10~20万円
  • 壁とドアの取り付け:20~50万円

なお、これはあくまでも目安です。部屋の広さや資材の料や質によっても変わってきます。

3-2.間取りリフォーム完成までに必要な日数とは?

間取りリフォーム完成までに必要な日数は、5~10日くらいです。リフォームする場所が多いほど日数がかかりますので、事前に業者とよく打ち合わせをしましょう。なお、よほどのことがなければリフォーム日数が延びることはありません。また、リフォームをする前には部屋の荷物をすべて運び出しておく必要があります。ほかの部屋に移動できない場合は、トランクルームなどを借りましょう。

3-3.業者の選び方

間取り変更のリフォームは、壁を作ったり撤去したりする大規模なものです。ですから、必ず実績豊富なリフォーム会社を利用しましょう。費用は安いけれどほとんど実績がないという業者では、リフォーム後に不具合が出てくることもあります。今は、インターネット上に、複数の業者から一括見積もりできるサイトなどもありますので利用してみてください。また、大規模リフォーム相談会などに参加すれば、複数の業者から一度に話を聞けます。

3-4.注意点

業者の中には、相場よりもかなり安い金額で見積もりを出してくるところもあるでしょう。そのようなものを見せられたら、気持ちも動くと思います。しかし、「安さにつられて契約したら、見積書に書かれている金額は最低限で、オプションをつけたら高くなった」というケースも珍しくありません。見積書をもらったら、金額だけでなく含まれている内容を確認しましょう。また、業者の中には、「キャンペーン中」と銘打ってとにかく契約を急がせようとする業者もいます。そのような業者は、こちらの話を聞いてくれる姿勢がないので、信用できません。安くはなくても、工事の説明をきちんとしてくれる業者や、施主の質問に的確に応えてくれる業者がおすすめです。

4.間取り変更のリフォームに関するよくある質問

Q.間取り変更のリフォームを行う場合、ご近所に挨拶は必要ですか?
A.はい。騒音が出ることもありますので、両隣や斜め向かいなどのお宅には挨拶をしてください。マンションの場合は掲示板に貼り紙などをしてもらうといいでしょう。

Q.壁の一部を大きくくりぬき、引き戸をつけるようなリフォームならばどんな壁面でも行えますか?
A.壁をすべて壊さなくても耐震強度に影響が出ることがありますので、業者に相談してみてください。

Q.部屋を分けた結果、片方に窓がなくなってしまいました。新しく窓をつけることは可能ですか?
A.これも、家の形状を見なければ正確なことはわかりません。計画の段階でしっかり工務店と相談してください。

Q.リフォーム業者は、荷物の撤去などは手伝ってくれませんか?
A.はい。手伝うことはしませんので、必要ならば引っ越し業者などを手配しましょう。

Q.リフォームに自治体の補助が使えることはありますか?
A.介護リフォームや省エネリフォームの場合、補助が付くこともあるでしょう。この場合は、自治体の担当課に相談してください。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は間取り変更リフォームについていろいろと解説しました。間取り変更リフォームは時間と費用がかかると思われがちですが、実は半月もかからずに行えます。費用もよほど凝った仕様にしなければ50万円前後もあれば行うことが可能です。使いにくい家に我慢して住んでいるという場合は、ぜひ一度リフォームを検討してみてください。光熱費なども安くなることがあります。