外壁のコーキングとは何？ 寿命や外壁リフォームのタイミングは？
そろそろ外壁リフォームをお考えではないでしょうか。外壁リフォームでは、コーキングが重要な意味を持ちます。しかし、コーキングとはどんなものなのかよく分からないものです。外壁リフォームを進めるためにも、目的や機能などをしっかり理解しておく必要があるでしょう。そこで、今回は、外壁コーキングについて詳しく解説します。
この記事を読むことで、外壁コーキングについて詳しく分かります。まずは、記事をじっくり読んで参考にしてください。
1．外壁コーキングとは？
最初に、外壁コーキングの基本を学びましょう。
1-1．外壁コーキングとはどんなもの？
外壁コーキングは、外壁材のすき間およびつなぎ目を、目地材(コーキング材）で充てんすることです。別名、シーリングと呼ぶこともあります。コーキングを施すことで、建物と外壁材の密着性を高めるのです。コーキング材の種類には、シリコン系・ポリウレタン系などがあります。外壁の美しさ・持ちの両方を実現するためにも、優れたコーキング技術が必要です。
1-2．外壁コーキングはどんな場合に必要？
外壁コーキングは、以下のような場合に必要です。
- 外壁材と家のすき間をうめたい
- ひび割れを補修したい
- 外壁材を長持ちさせたい
1-3．最近の傾向は？
外壁コーキングも、高耐久性・高弾力性を売りにしたものが登場しています。コーキングの品質が向上することで、外壁全体の寿命を延ばすことが可能です。コーキングや外壁のリフォーム頻度が減るため、コスト削減にも効果があります。
2．外壁コーキングの寿命について
外壁コーキングの寿命について、詳しく解説します。
2-1．外壁コーキングの寿命は？
外壁コーキングの寿命は、平均5～10年程度です。外壁は、常に風雨や紫外線にさらされているため、劣化が進みやすくなります。コーキングは外壁素材（サイディングパネルなど）よりも早く寿命を迎えることが多いため、劣化の症状が出ていないか常にチェックしておきましょう。
2-2．寿命が近づくとどんな症状が出る？
外壁コーキングに以下のような症状が出た場合は、寿命が近づいていると考えてください。
- ひび割れが目立つ
- 部分的にはがれている
- 変色している
- 表面をなぞると白い粉がつく
- 外壁との間にすき間がある
2-3．寿命を迎えたらどうする？ 放置するとどうなる？
寿命を迎えたコーキングは、早めにやり直しましょう。見た目が悪いだけでなく、コーキングが劣化した場所から水が入り込み、建物内部にもれることがあります。また、浸水により建材が腐食し、建物の強度が下がる可能性もあるでしょう。そのまま放置すると、さらに悪化してしまい、工事も大がかりになるので注意してください。
3．外壁コーキングの補修について
外壁コーキングのリフォームについて、詳しく解説します。
3-1．外壁コーキングの補修はどんな場合に必要？
以下のようなときは、外壁コーキングを補修しましょう。
- コーキングの寿命を迎えた（前回の工事から10年経過した）
- コーキングから雨もりがする
- 外壁塗装を塗り替える
- 外壁材を交換する
3-2．外壁コーキングの補修は自分でできる？
外壁コーキングの補修は、ごく簡単なものは自分でもできます。まずは、以下のものを用意してください。
- コーキング材
- プライマー（下地材）
- カッター
- 養生テープ
- ハケ
- 手袋
- マスク
3-3．症状別の作業方法
外壁コーキングの補修を自分で行う場合の作業方法・流れを解説します。
3-3-1．コーキングがはがれている
コーキングがはがれている場合は、現在のコーキングを除去し、新たに塗る方法（打ち替え）をおすすめします。具体的には、以下の手順を参考にしてください。
- カッターでやり直す部分のコーキングに切れ目を入れて除去する
- コーキングが残った部分もカッターでできるだけキレイに取り除く
- 作業周辺に養生テープを貼る
- 作業部分にプライマーを塗る
- プライマーが乾いたらコーキング材を塗る
- よく乾かしてから養生テープをはがして完成
3-3-2．コーキングに軽いひびや傷が入っている
コーキングに軽いひびや傷が入っている場合は、上からコーキング材を塗り込む方法（打ち増し）をおすすめします。具体的な作業と流れについては、以下を参考にしてください。
- ひび割れや傷の部分の汚れを水で洗い流して乾かす
- 作業周辺に養生テープを貼る
- 作業部分にプライマーを塗る
- プライマーが乾いたらコーキング材を塗り込む
- よく乾かしてから養生テープをはがして完成
3-4．広範囲・ダメージがひどい場合の補修は業者に依頼を
外壁コーキングのダメージが広範囲にわたる・ダメージがひどい場合は、業者に依頼しましょう。自分で作業をしても不十分になりやすく、すぐにコーキングが取れるなどの不具合につながるものです。また、作業時間も労力も多く必要になるほか、場所によっては安全性を確保するのも難しくなります。費用がかかっても、広範囲の補修は業者に依頼して確実に作業してもらいましょう。
4．外壁コーキングの業者選び
外壁コーキングの施行業者について、選び方のポイントや料金・工事の流れなどを解説します。
4-1．業者選びのポイント
外壁コーキング工事は、以下のポイントを満たす業者に依頼しましょう。
- 外壁塗装工事で豊富な実績を誇る
- 技術力の高さで定評がある
- 外壁診断・見積もりは無料
- リーズナブルで明確な費用システム
- 希望の日程を優先して工事してくれる
- スタッフのマナーがよく、丁寧な作業で評判がいい
- 工事保証やアフターサービスが手厚い
4-2．業者にコーキング工事を依頼した場合の費用
業者に外壁コーキング工事を依頼した場合の費用は、以下を参考にしてください。
- コーキングの打ち替え：1mにつき700～1,200円程度
- コーキングの打ち増し：1mにつき500～900円程度
なお、実際には補修内容や工事範囲・作業条件などによって費用が異なります。正確な費用を知るためにも、業者に見積もりをもらって確認してください。
4-3．外壁コーキング工事の流れ
外壁コーキング工事は、以下のような流れで進みます。
- 工事周辺を養生する
- 現在のコーキング材を除去する
- プライマーを塗布後、乾燥させる
- コーキング材を塗布する
- ヘラなどでならす
- 完全に乾燥させる
- 最後に依頼者と業者で確認して完了
なお、外壁塗装のリフォームと同時進行する場合は、コーキング工事が終わってから塗装工事に進みます。
4-4．外壁コーキング工事は悪質業者に注意
外壁コーキング工事は、悪質業者に依頼しないように注意しましょう。主に電話や訪問による営業をしている業者の中には、「今すぐやり直さないと大変なことになる」などと不安をあおって契約を取ろうとするところもあります。契約するまでは親切な対応をしていても、契約を結んだ後はそっけなくなったり低品質な工事を行ったりするなどのトラブルが絶えません。前述したポイントを参考に、信頼できると判断した業者に依頼することが大切です。
5．外壁コーキングに関するよくある質問
最後に、外壁コーキングに関するよくある質問に回答します。それぞれ役立つので、チェックしてみてください。
Q．コーキングの周辺が緑に変色する原因は？
A．カビやコケが原因の場合が多いでしょう。コーキングの浮き・はがれなどの部分から雨水が侵入し、カビやコケが発生するのです。コーキングのやり直しが必要になるため、業者によく相談してください。
Q．コーキング工事の予算を抑えるコツは？
A．以下を参考にしてください。
- 安いコーキング材を使う
- 必要な部分だけ工事する
- 工事費用が安い業者に依頼する
なお、費用を安く抑えることだけを重視しすぎると工事品質が悪くなり、すぐに不具合が出ることもあるため注意してください。
Q．外壁コーキング工事に適した季節・条件は？
A．外壁コーキング工事は、できるだけ雨の少ない季節に行うことをおすすめします。理由は、プライマーやコーキング材を乾燥させる工程があるからです。基本的には、雨が降ると工事は中止となります。また、湿気が多いとうまく乾燥が進まずに工事が長引くこともあるでしょう。
Q．コーキング工事の費用が見積もりより高くなる原因は？
A．たとえば、現場視察で発見できなかった不具合（下地のひび割れ）などを補修した・ほかにもコーキングするべき部分があったなどの場合です。通常は、見積もりより費用がかかる・工程が多くなる際に、業者から知らせてくるでしょう。
Q．コーキング工事後、すぐにひび割れたときはどうする？
A．まずは、業者に相談してください。工事が不完全などの理由で、業者に落ち度がある場合はやり直してもらえます。なお、地震などの自然災害でひび割れた場合は、個人で加入済みの保険（地震保険・火災保険など）で対応できないか調べてみるといいでしょう。
まとめ
今回は、外壁コーキングについて詳しく解説しました。外壁コーキングは、外壁塗装を行う際に必要な工程です。しかし、コーキングにも寿命があります。寿命を迎えたコーキングは、早めにリフォーム工事を行いましょう。なお、実際の工事は、信頼できる業者と進めてください。コーキング工事の目的や必要性をきちんと理解し、丁寧な作業をする業者に依頼すれば安心です。どんな外壁にしたいかも併せて相談し、理想の仕上がりを手に入れましょう。