断熱塗料を使った外壁塗装を考えている方へ~種類や効果・費用について~

建物の屋根や外壁に使う“断熱塗料”には、さまざまな種類があります。
断熱効果を高めるため、断熱塗料を使って外壁塗装を考えている人もいるでしょう。
そこで、断熱塗料の種類や効果、費用、仕組みについて説明します。
断熱塗料について知りたい人、外壁塗装に断熱塗料を使いたい人は、必ず確認してくださいね。

1.断熱塗料の種類

断熱塗料にもさまざまな種類があります。
種類によって特徴も異なるので、断熱塗料を使う前に種類を把握しておきましょう。
自分の外壁や目的に合った断熱塗料を選んでくださいね。

1-1.断熱塗料と言えば“ガイナ”

断熱塗料の中でも認知度が高いのが“ガイナ”と呼ばれている種類です。
ガイナは、NASA開発の宇宙ロケットに使用していた断熱塗料が、民間専用として開発したものになります。
断熱効果はもちろんのこと、外部からの熱をシャットアウトする遮断性能も持っているのがポイントです。
ガイナを使った外壁は、“夏は涼しく、冬は暖かい”と評判になっています。
断熱・遮断性能を兼ね備えているので、冷暖房のコスト削減にもつながるでしょう。
コスト削減だけでなく、二酸化炭素の排出量も減らすことができるのです。
そのため、住宅だけでなく、多くの企業や公共機関も使っていますよ。
これからさらに注目度が上がる、断熱塗料と言えるでしょう。

1-2.反射と断熱Wの効果を持っている“キルコート”

キルコート塗料は、反射効果・断熱効果のW効果を持っているのが特徴的です。
なんと、日差しが強い夏場は、およそ85%~90%の太陽光がカットできると言われています。
ガイナと同じく、高い断熱効果も持っているので、“夏は涼しく、冬は暖かい”空間が維持できるでしょう。
価格はガイナよりも安く、高い弾力性を持っています。
弾力性が高いため、ひび割れしにくいメリットがあるのです。
地震の揺れによるひび割れを防ぐことができるでしょう。
しかし、ガイナと比べると知名度が低く、実際に使っている人も少ないのが現状です。
なかなか施工例が見つからないので、手を出せない人が多いのでしょう。

1-3.さまざまな特徴がある“サーモシャット”

サーモシャットと呼ばれる断熱塗料には、さまざまな特徴を持っています。
断熱性はもちろんのこと、保温性や遮断性、ひび割れ防止にも最適の塗料なのです。
雨水などの侵入を防ぐこともできるため、外壁が長持ちするでしょう。
汚れにくい、耐久性の高さもメリットの1つになります。
外壁は、外部の空気や雨風にさらされる機会が多く、いつの間にか“かび”や“藻”が発生することもあるでしょう。
しかし、サーモシャットは防かび・防藻性を持っているので、長い期間とてもキレイな外壁が維持できるのです。頻繁に塗り替えることもありません。
このように、断熱塗料にはさまざまな種類があります。
それぞれ特徴も違えば、費用も変わるのでいろいろな項目を比較しなければなりません。
自分にとって、どの断熱塗料が最適なのか、しっかり考えて決めていきましょう。

2.断熱塗料の効果・仕組み

2-1.熱の伝導を抑える“断熱塗料”

断熱塗料を使う前に知っておきたいことが、“断熱塗料の仕組み”です。
断熱塗料の仕組みは、“熱伝導”になります。
熱伝導とは、フライパンを使うときと同じ仕組みです。
火をつけたときはまだ、フライパンの表面が熱くなっていませんよね。
しかし、時間がたてばたつほど熱がフライパンに伝わり熱くなっていきます。
高温側から低温側に熱が移動することを“伝導熱”と言うのです。
つまり、断熱塗料は熱の伝導率を抑えることができる特徴を持っています。
太陽からの熱を室内に届きにくくできるため、室内への熱流を抑えることができるでしょう。
一方、断熱塗料と似ている“遮断塗料”は、太陽の熱を反射する仕組みになっています。

2-2.断熱塗料の効果とは?

断熱塗料の効果について気になっている人も多いでしょう。
断熱塗料の効果は、室内温度の上昇を防ぐ効果です。
外部からやってくる強い日差しによって、室内の温度は高くなってしまいますよね。
そこで、断熱塗料を外壁に使用すれば、室内へ熱を流しこまずに済むのです。
室内の涼しさを保つことができるでしょう。
また、寒い時期がやってくる冬は、室内の温度をそとに逃がしにくい効果も持っているのです。
そのため、“夏は涼しく、冬は暖かい”環境が手に入ります。
しかし、断熱塗料の効果は、建物の構造によって異なるでしょう。
建物の構造はもちろん、建物にどのくらいの断熱設備があるのかによっても異なります。
断熱塗料を使う前に、自分の家を確認しておいた方がいいでしょう。

3.断熱塗料の費用と注意点

3-1.断熱塗料にかかる費用はどのくらい?

断熱塗料は普通の塗料よりも費用が高めです。
そのため、塗料自体の値段は高くなってしまうでしょう。
普通塗料から断熱塗料にすると、倍以上の値段になってしまう可能性もあります。
断熱塗料の種類によって異なりますが、屋根への使用でおよそ30万~40万円と考えておいてください。
ただし、あくまで目安なので、複数の業者に見積もりを依頼した方がいいでしょう。
断熱塗料を使う範囲や箇所、外壁の状態によっても費用は大きく変わります。
まずは、外壁をチェックしてもらい、家の外壁に合った断熱塗料を選んだうえで見積もりを出してもらってください。
外壁チェックをすることも大切なポイントになるので要チェックです。

3-2.断熱塗料の施工例が多い業者に依頼する

外壁塗装に断熱塗料を使用する際、できるだけ断熱塗料を頻繁に扱っている業者に依頼してください。
実績がある業者ほど、扱い方を心得ています。
断熱塗料の効果を高めるためにも、業者選びは大切なチェックポイントになるでしょう。
今では、ほとんどの業者がホームページを持っています。
ホームページでは実際に手がけた外壁塗装の施工例が載っているので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
断熱塗料を使った際の仕上がりや工程も確認できます。
また、依頼する前に「見積書」を確認することも大切です。
不当な値段になっていないかどうか、後でトラブルにならないためにも必ず確認してくださいね。

4.まとめ

断熱塗料の種類や効果、仕組み、費用、注意点について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
きちんと断熱効果のある外壁にするため、知っておきたい知識がたくさんあります。
上記で紹介した断熱塗料のほかにも、まだ種類はあるのでいろいろ比較してみてください。
家の外壁に合っているかどうか、自分の目的に合っているかどうか、効果や機能を確認していきましょう。
ぴったり合った断熱塗料を使うためにも、業者との打ち合わせを入念にしてください。
また、業者がきちんと断熱塗料を塗っているのか、工程を自分の目で確認することも大切ですよ。

  • 断熱塗料と言えば“ガイナ”
  • 反射・断熱のW効果を持っている“キルコート”
  • さまざまな特徴がある“サーシャット”
  • 熱の伝導を抑えることができる
  • 室内の温度上昇を抑える効果
  • 断熱塗料は“夏は涼しく、冬は暖かい”
  • 断熱塗料にかかる費用は人によってさまざま
  • 建物の構造や断熱設備によって異なる
  • 断熱塗料の施工例が多い業者に依頼する

以上のポイントを踏まえたうえで、断熱塗料を使いましょう。