外壁にひび割れができたらどうすればいい? 原因と補修方法・種類について

ふと発見した外壁の「ひび割れ」は、すぐに補修しなければなりません。
割れている隙間から腐敗してしまい、重要な下地にまで悪影響をおよぼしてしまいます。
下地が傷ついてしまうと、家全体の耐久性にまで関係してくるので要注意です。
正しい対処をするためにも、外壁がひび割れしてしまう原因について説明します。
ひび割れの種類やひび割れがあったときに確認すること、補修方法も一緒にチェックしていきましょう。

1.外壁がひび割れしてしまう原因

なぜ、外壁にひびができてしまうのでしょうか。
ひび割れの原因について説明します。
外壁のひび割れは、放置するほど悪化してしまうでしょう。
ひどい状態にならないためにも、できるだけ早めの対処が必要ですよ。

1-1.外的要因による外壁の劣化・ダメージ

外壁にひび割れが発生している原因は、ほとんどが「外的要因による外壁の劣化・ダメージ」です。
常に雨風や空気中の汚れに触れている外壁は、外的要因が原因で劣化します。
もともと、外壁の種類によっても耐用年数があるため、注意しておかなければなりません。
耐用年数以上経過すると、外壁の耐久性が急激に下がります。
外的要因からのダメージも受けやすくなるのです。
外壁材の種類によって異なりますが、およそ5年~25年が耐用年数になるでしょう。
外壁はどのような種類でできているのか調べてみてください。
また、地震の揺れや道路の振動、台風によっても外壁に大きなダメージをもたらします。
年々少しずつダメージを負い、最終的に「ひび割れ」が発生してしまうのです。

1-2.外壁部分の乾燥

外壁のひび割れは、「外壁部分の乾燥」が原因になっている可能性も高いです。
外壁部分が乾燥すると、収縮します。収縮によって、ひびができてしまうのですね。
外壁にあった水分が徐々に蒸発することで乾燥してしまうでしょう。
乾燥=硬くなることになるため、ひびができやすい環境になるのです。
窯業系サイディングの場合は、ひび割れではなく、反(そ)る可能性があります。サイディングの間に隙間ができるため、自然と反り返ってしまうのです。
乾燥している外壁をそのままにしておくと、ひび割れがさらに悪化します。
最初はなかったところでも、ひび割れが発生する可能性もあるでしょう。
できるだけ早めに対策をしておきたいですね。

1-3.外壁施工の手抜き工事

外壁リフォームで増えてきているのが、外壁施工の手抜き工事です。
消費者センターや国民生活センターでは、業者とのトラブル相談が相次いでいます。
外壁は手抜きしやすいと言われており、たった2~3年で異常が起きるでしょう。
セメントなど正しい量で配合していない、きちんと塗っていない、面の厚さが基準より薄いなど、さまざまな手抜き・ミスが原因になっているのです。
塗りなおしたばかりなのに、ひび割れが発生した場合、手抜き工事が原因になっている可能性が高いでしょう。
業者に依頼するときは、悪徳業者に気をつけなければなりません。

2.ひび割れの種類

2-1.塗膜に発生する「ヘアークラック」

ひび割れには、主に4つの種類があります。
4種類のうち、塗膜に発生するひび割れが「ヘアークラック」です。
ヘアークラック(hair crack)は、名前のとおり、細いひびのことを指しています。
ヘアークラックは塗膜にできるのが特徴であり、主に3つの原因があるのです。
3つの原因とは、「経年劣化」「塗装作業のミス」「弾性素地(そじ)・塗膜の上に硬質塗膜を塗った」ことになります。
3つのうち、いずれかが原因となってヘアークラックが発生したのです。
とても細かい傷なので、直接目ではわかりにくいでしょう。
そのため、慎重に外壁をチェックしなければなりません。
ヘアークラックを放置すると、ひび割れはさらに悪化します。

2-2.乾燥クラック・構造クラック・縁切れによるクラック

ひび割れの種類は、ヘアークラック以外にもう1つあります。
ヘアークラックは塗膜に発生するものでした。
しかし、もう1つの種類は、外壁材に発生したクラックが塗膜クラックとして現れたものになります。
塗膜に発生するのではなく、外壁材に発生しているひび割れですね。
外壁材に発生したクラックは、「乾燥クラック」「構造クラック」「縁切れによるクラック」の3種類があります。
乾燥クラックは、水分の蒸発によって乾燥した外壁材にできるひび割れです。基本的に、ひび割れの幅が狭くなっています。
構造クラックは、建物の構造に不備がある場合に発生するひび割れです。
そして、縁切れによるクラックは、施工ミスによる原因が多いでしょう。
部分的のやりなおし、塗りつぎによるミスでひび割れが発生します。

3.ひび割れがあったときの確認点・補修方法

3-1.ひび割れがあったときに確認したいこと

もし、外壁にひび割れがあったとき、自分で確認してほしいことがあります。
絶対に確認してほしいことは、「ひび割れが発生している場所」です。
どこからどこまでひび割れができているのか、場所を確認してください。
大切なのは、自分の目で確認することです。
ひび割れがあるからと、すぐ業者に連絡するのはおすすめしません。
できるだけ自分の目でひび割れの「範囲」を確認しておきましょう。
また、ひび割れの「形」も要チェックです。形によって、ひび割れの種類がわかります。
ひび割れの種類が把握できれば、適切な対処法・補修方法もできるでしょう。
業者へ依頼する前に、ぜひ確認してくださいね。

3-2.ひび割れの補修方法

ひび割れの補修方法は、ほとんどが外壁の塗り替えです。
ひび割れを補修できるような外壁塗料を利用するでしょう。
きちんと塗りなおすことで、キレイな外壁に生まれ変わります。
シーリング材に影響が出ている場合は、シーリング材で埋めるでしょう。
ひび割れの状態や外壁の種類によって、補修方法が異なります。
素人の目からはまったくわからないので、業者と打ち合わせをしながら補修方法を確認していきましょう。適切な補修をするためにも、業者との打ち合わせが大切になります。
途中でわからない点があれば、すぐに確認をとってくださいね。
説明を省く業者も多いため、しっかりと確認することが大切ですよ。
丁寧に説明してくれる業者なら、安心して任せることができるでしょう。

4.まとめ

外壁がひび割れしてしまう原因、ひび割れの種類やひび割れがあったときの確認点・補修方法について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
外壁を見つけた場合は、すぐに対処することが大切です。
そのまま放置してしまうと、さらに状態が悪化してしまいます。
「お金がかかるから…」と業者にいらいせず、まずは、状態を調査してもらってくださいね。

  • 外的要因による外壁の劣化やダメージ
  • 外壁部分の乾燥
  • 外壁施工の手抜き工事
  • 塗膜に発生する「ヘアークラック」
  • 乾燥クラック、構造クラック、縁切れによるクラック
  • ひび割れがあったとき、「範囲」と「形」をチェックする
  • ひび割れの補修方法はほとんどが塗り替え
  • 状態や種類によって補修内容が異なる

以上のポイントは、頭の中に入れておきましょう。
業者に依頼する際は、本当に信頼できる業者かどうか確認することが大切です。
悪徳業者もいるので、十分に注意してくださいね。
施工内容や見積もりをきちんと確認してから依頼しましょう。