
持家と家賃を比較した場合、いったいどっちがお得?
「賃貸と持家のどちらがよいのか」という議論はなかなか結論が出ません。
迷っている方も多いでしょう。では、この2つを比較したとき、どちらがより多くのメリットがあるのと思いますか?
今回は、持家と賃貸のメリット・デメリットを比較してみましょう。
今は、「どっちでもいいじゃないか」という意見の人も増えているそうですが、年をとっても賃貸に住み続けていると思わぬ不都合が発生することがあります。
持家と賃貸とどちらにしようか迷っているという方は、ぜひこの記事を読んで選択の参考にしてください。
1.持家と賃貸、それぞれのメリットとは?
まず始めに、持家と賃貸のメリットについてご紹介します。
年代よっても賃貸の方がよいときと、持家の方がよいときがあるのです。
1-1.持家のメリットとは?
持家のメリットは、なんといっても「家」という財産が手に入ることでしょう。
一戸建てならば土地も自分のものになりますから、子や孫の代に家を建てなおすこともできます。
何かの事情で住めなくなった際は、賃貸に出すことも可能でしょう。
また、ローンを払い終えてしまえば、かかる維持費は家の修繕費や管理費などだけです。
賃貸よりもずっと住居費がかかりません。
さらに、好きなように自宅をリフォームできるのも魅力です。
家族構成が変わったり、年を取ったりしたときは住みやすい家に少しずつ造り替えればよいでしょう。
1-2.賃貸のメリットとは?
賃貸のメリットは引っ越しが楽ということが、第一にあげられます。
家族構成が変わったり、住みにくくなったりした場合は、すぐに次の物件へ移れるでしょう。
また、今は終身雇用制度が崩れてきています。
何十年にもわたるローンを組んだ場合、途中で払いきれなくなる可能性もあるでしょう。
しかし、賃貸ならば収入に合わせた家賃の場所に引っ越せばよいのです。
さらに、部屋の設備や備品が経年劣化で壊れた場合は大家や管理会社が直してくれます。
つまり、家の維持費は家賃以外かかりません。
また、物件によっては条件のいい場所に相場より安い家賃で住めます。
2.持家と賃貸、それぞれのデメリットとは?
では、今度はデメリットについてご紹介します。
それぞれ、見えにくいデメリットもあるのです。
2-1.持家のデメリット
持家のデメリットとしてまずあげられるのが、住んでみて不具合が分かっても簡単に引っ越せないということです。
これは家の不具合だけでなく周辺環境や隣人との関係などもあるでしょう。
また、最初は申し分のない環境だったのに後から造られた施設や道路のせいで生活環境が悪化する場合もあります。
さらに、家の設備や備品が壊れた場合や経年により劣化した場合は、すべて自費で直さなくてはなりません。
ですから、修繕費やリフォーム費もためておくことが大切です。
そのうえ、ローンが払いきれなくなった場合は家を立ち退かなければなりません。
ですから、無理なローンを組むと後で悔やむことになるでしょう。
2-2.賃貸のデメリット
賃貸の最も大きなデメリットは、一生家賃を払い続けなければならないということです。
仕事をしているときは気にならなかった家賃が、年金生活になったとたん重く感じるこども多いでしょう。
つまり、年を取るほど金銭的な負担が重くなります。
また、住宅を借りるには保証人が必要です。
事情があって家族などに保証人を頼めないという場合は、保証人代行会社などを利用しなくてはなりません。
その分余計にお金がかかります。
また、持家と同じく家賃が払えなくなった場合は立ち退かなくてはなりません。
さらに、ペット禁止など賃貸ならではの禁止項目もあります。
3.持家と賃貸では総合負担金額はどちらがかかる?
では、持家と賃貸では総合負担金額がよりかかるのはどちらでしょうか?
この項では、時期ごとにかかるお金を比較してみましょう。
3-1.家を購入するとき
賃貸の場合は、家を借りる際に敷金・礼金がかかります。
物件によっては両方とも0というところもあるでしょう。
一方持家の場合は、購入を決めたら頭金が必要です。
今は頭金0で家を建てる方もいますが、やはりある程度用意しておいた方があとあと楽になるでしょう。
この時点では、お金がかかるのは持家の方です。
3-2.家を維持しているとき
家を維持しているとき、賃貸では家賃がかかります。
持家はローンがかかりますが、現金で一括購入した場合、維持費はぐっと低くなるでしょう。
「家を一括で買う人なんているの?」と思う方もいるかもしれませんが、長年かけてお金をためて老年になってから家を買う方もいるのです。
この時点で金銭的負担は賃貸の方が重くなる場合があります。
3-3.ローンが払い終わったとき
ローンを払い終わると、持家の場合は維持費がぐっと安くなります。
一方、賃貸の場合は家を借り続ける限り家賃が発生するのです。
この時点で、金銭的負担は賃貸の方がずっと重くなってきます。
つまり、総合的に見ると家にかかるお金は賃貸の方が多いのです。
同じ年収で、家賃と住宅ローンの金額がほぼ同じだった場合は、総合的に数千万円の差が出てくる計算になるでしょう。
4.持家の方が現時点ではお得!!
さて、どうでしょうか?
比較してみると現時点では持家の方が総合負担金額は少なく、お得のようです。
また、今のシステムでは年を取るほど家を借りにくくなります。
ですから、可能ならば家を買った方が老後も安心でしょう。
しかし、現在はライフプランが人によって異なります。
一昔前は、結婚や子供の誕生といった節目に家を買う方が多かったです。
でも、今はひとりひとり家を買うタイミングは異なります。
「この時期までに家を買わなくてはならない」と思うのでなく「十分に頭金もたまったし、よい物件が見つかったので家を買おう」という気持ちで家探しをした方がよいでしょう。
現在、住宅ローンは80歳まで組めます。
また、定年退職をした後一括払いで家を買う方も増えているのです。
さらに、家を買うときは焦ってはいけません。
「家が欲しい」と思ったら時間をかけて物件を見て回りましょう。
その方が、買った後で満足する確率が高いです。
面倒くさがらず、住宅展示場などを見て回ってください。
5.おわりに
いかがでしたか?
今回は持家と賃貸を比較してみました。
まとめると
- 賃貸と持家にそれぞれメリット・デメリットがある。
- 現在では、可能ならば家を持った方がメリットは大きい。
- 家を買うタイミングは人それぞれ。周りに合わせる必要はない。
ということです。
前述したように、今は長期の住宅ローンを組むリスクもあります。
以前のように年齢とともに給与が上がっていくとも限りません。
ですから、家を買う際は返済計画をしっかりと立てましょう。
余裕のあるローンを組めば、返済にもそれほど苦労しません。
また、家族構成がこれ以上変化しないというタイミングで家を買うという選択もあります。
たとえば、家族4人が暮らせる家を駅前に買おうと思えば、高額になるでしょう。
しかし、夫婦2人だけが住む家ならお得な物件があるかもしれません。
このように、家を買う場合も選択肢はさまざまです。
よく考えて結論を出してください。