新築を建てる前に考えたい和室の必要性について…本当に必要なのか?

新築で家を建てる際に、和室の必要性について考える人は多いでしょう。
一戸建ては間取りが重要なポイントになります。
「和室は欲しいけれどリビングは広くとりたい」「そもそも和室は何のために必要なのか?」と迷うことになるでしょう。
和室をどのように使用するかは、その家庭によって異なります。
自分の暮らしに和室が必要なのかをじっくり考えてみる必要があるでしょう。

そんな悩みを解決します。

1.和室の必要性を感じるとき

実際に一戸建てで暮らしている人にとって、和室の必要性を感じるのはどのようなときなのでしょうか。

1-1.子供の遊びスペースとして

小さな子供がいる家だと和室を遊びスペースに使用することが多いでしょう。
もちろんフローリングでも子供の遊び部屋にすることはできます。
しかし、フローリングだと万が一のときにケガをする心配があるでしょう。
また、おもちゃなどを置いておくとフローリングに傷がついてしまうこともありますよね。
畳だとそのような心配はないでしょう。
洋室だとタンスなどの家具を置いてしまいがちですが和室だとそうはなりません。
障害物が少ない分、安全に遊ぶことができるでしょう。
「和室は子供の遊びスペース」と決めることでリビングが汚れないというメリットもありますよね。
子供にとっても、床を使う遊びがしやすくなるでしょう。

1-2.来客用の部屋として

押し入れに布団をしまっておけば来客用の部屋として使用することも可能です。
リビングに隣接している和室を来客用の部屋にしている家庭は多いでしょう。
年に数回、両親が泊まりに来ることがある家庭なら、和室があると便利ですよね。
普段使わないときは、子供の遊びスペースにしておくとよいでしょう。

1-3.昼寝部屋として

赤ちゃんのいる家庭では、寝室があると昼寝部屋として使用できます。
ふすまを閉めてしまえば自分も自由時間を確保できるでしょう。
すぐに声が聞こえるため、赤ちゃんが泣いても対応できますよね。
また、自分たちの昼寝部屋として和室を使用している家庭も少なくないでしょう。
一昔前の一戸建てだと和室がある家が多かったため「自分の実家に和室がある」という人は多いと思います。
休日に昼寝をしたりくつろいだりするには「やっぱり和室が一番」と思うものです。

1-4.仏壇を置く部屋として

「仏壇を置く部屋が欲しい」という理由で和室を作る家庭も多いでしょう。
仏壇を置く場所は、やはり和室のイメージが強いですよね。
今は考えなくても、将来パートナーが亡くなったときに、仏壇をどこに置くことになるのか考えてみましょう。
もちろん、自分が先だった場合も仏壇の置き場所は必要です。
「今は子供部屋や両親が泊まりに来たときのために使って、将来は自分たちの仏壇を置く場所として使いたい」という人は少なくないでしょう。

1-5.自分たちの老後のために

自分たちの老後を想像してみてください。
毎日2階にある寝室まで行き来するのは大変になっているでしょう。
老後の準備として1階に和室を配置しておくのは賢明なことだと思います。
もちろん、将来予想したとおりの使い方にならない可能性もあるでしょう。
「備えあれば憂いなし」の精神で決めるか、今の生活を大切にして考えるかはあなた次第です。

2.和室のデメリット

上記のように、和室にはさまざまな使い道があります。
しかし、迷う人が多いということは、デメリットもあるということ。
和室にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

2-1.メンテナンスが大変

和室を作るからには、当然清潔な状態を維持することを考えなければなりません。
フローリングと同じように掃除機をかけるだけでは、清潔な和室を維持できないでしょう。
畳は細かいすき間が多く湿気を吸収するため、ハウスダストやダニが発生しやすいのです。
1日1回は掃除機をかけ、ぞうきんで乾(から)拭きをするなどのこまめな掃除が必要になるでしょう。
普段、和室を子供の昼寝部屋などとして使っているならなおさらのことです。
また、飲み物などをこぼしてしまうとすぐ染み込んでシミになります。
古くなると変色したり表面が傷んだりしてしまうでしょう。
当然、重たい家具などを置くと跡がついてしまいます。
10年ごとに新しいものに張り替えるなどのメンテナンスについても考える必要があるでしょう。

2-2.プライバシーを確保しにくい

壁とドアで密閉する洋室の場合に比べて、和室だと「プライバシーを確保しにくい」というデメリットもあります。
ふすまを閉めても音や声は聞こえてくるため、密閉空間を作りにくいのです。
たとえば、赤ちゃんの昼寝スペースとして和室を使用した場合、リビングで大きな音をたてると起きてしまう心配がありますよね。

3.和室の有無を考えるときのポイント

では、家を建てる際に和室の有無を考えるとき、何をポイントにするべきなのでしょうか。
和室を作るかどうかで迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

3-1.和室のメリットを知る

確かに、和室にはさまざまなメリットがあります。
たとえば、畳は断熱や保湿に優れているため、部屋の湿度を自然に調整してくれるのです。
四季のある日本では、室内にいても乾燥や湿気が気になるもの。
和室は心身ともに快適に過ごすことのできる空間になってくれるでしょう。
また、防音効果があるというメリットも。
畳には空気が多く含まれているため、音を吸収してくれるのです。
子供が走り回る音も気にならないでしょう。
問題は、こういったメリットが自分にとってどのくらい重要であるかです。
和室にはたくさんのメリットがある。
しかし、自分にとってのメリットにはならない、という人もいるでしょう。
メリットを理解した上で、自分にとってどう影響するのかを考えてみてください。

3-2.有効活用できるかを考える

実際に「和室を作って後悔した」と思っている人は少なくありません。
そのほとんどが「使い道がない」という理由です。
「何となく和室が欲しかったので作ったけれど、ほとんど使っていない」という家庭も多いでしょう。
使わなければただの「空き部屋」になってしまいます。
「その分、リビングを広くすればよかった」と後悔する人も少なくないでしょう。
まずは、和室を作った場合にどのように活用することになるのかを想像してみてください。
和室を作らなければ、ほかのもののためにそのスペースを使うことができるのです。
「何となく」ではなく、本当に和室が必要なのかどうかを考えてみるべきでしょう。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
「家を新築するなら和室を作りたい」と思う人は多いはずです。
しかし、和室を作ったことで後悔してしまった人もたくさんいます。
自分が何のために和室を作りたいと思っているのか、和室があれば生活がどうなるのかをじっくり考え、悔いのない選択をしてくださいね。