
住宅ローンの組み方のポイントとは?ここに気をつけましょう。
生涯で最も大きな買い物のひとつ、マイホーム。
購入する方の多くが住宅ローンを組まれると思います。
住宅ローンのメリットは、高額な購入費用を何年もかけて分割して払えることです。
しかし、住宅ローンを長期間払いきれるか悩んでいる方もいるでしょう。
そこで、今回は住宅ローンの組み方のポイントをご紹介します。
いったいどこに気をつければ、無理なく払い続けるローンが組めるのでしょうか?
これから家を建てるという方は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
1.住宅ローンの基礎知識
まず始めに、住宅ローンの基礎知識をご説明しましょう。
意外と知らないことも多いと思います。
1-1.住宅ローンは何に対して組めるの?
住宅ローンとは、住宅の購入費用に対して組むローンのことです。
ローンはいろいろなものに対して組めますが、住宅ローンが最も高額で長期間組むことができます。
ちなみに、住宅ローンは80歳まで組むことができますので、審査を通れば40歳の方が40年のローンを組むことも可能でしょう
。また、親子ローンといって父と子が年数を分けて返していく形式のローンもあります。
ところで、住宅ローンというのは住宅そのものの代金以外にも組めるのです。
住宅を購入した方ならば分かると思いますが、住宅の購入には諸費用が100万円単位でかかります。
この料金も、住宅ローンに組み込めるのです。
1-2.住宅ローンの固定金利と変動金利とは?
住宅ローンは長い間払い続けるものです。
借金の一種ですから利息がつきます。
変動金利とは、世の中の経済状況によって金利が変わっていくこと。
固定金利とはローンを返し終わるまで金利が変わらないことです。
一般的に変動金利より固定金利の方が高めに設定されていますが、経済状態によって金利が逆転することもあるでしょう。
また、フラット35のように、固定金利しかない住宅ローンもあります。
1-3.住宅ローンはどこで組めるの?
住宅ローンは銀行で組むというイメージを持っている方も多いでしょう。
もちろんそれは間違いありません。
しかし、銀行以外にも農協や漁業協同組合、商工組合が経営する金融機関でも住宅ローンは組めます。
ですから、職業によっては銀行以外のところで住宅ローンを組んだほうが審査は通りやすいかもしれません。
また、預貯金がある銀行で住宅ローンを組むといろいろと優遇措置がある場合もあります。
2.住宅ローンは不安がいっぱい?
「マイホームは欲しいけれど、住宅ローンを組むのが不安」という方も少なくありません。
一昔前は、安定した会社に勤めていれば定年まで失業の心配は全くなかったのです。
また、年ごとに給料が上がっていきましたので、年をとるごとに住宅ローンの負担が軽くなりました。
しかし、現在では10年先、20年先まで同じ会社に勤めていられるか分かりません。
また、経済の状況によっては給料が大幅にカットされたり失業したりする可能性もあります。
では、このようなリスクをふまえながら住宅ローンを組むにはどうすればよいのでしょうか?
3.賢い住宅ローンの組み方とは?
この項では、できるだけリスクが少ない住宅ローンの組み方をご紹介します。
気をつけるポイントはどこにあるのでしょうか?
3-1.世間一般の考えはあくまでも目安と覚えておく
余裕ある返済ができる住宅ローンは、年収の5倍までといわれています。
また、返済負担率は月給の25%ともいわれているのです。
しかし、これをうのみにしてはいけません。
住宅ローンを組む条件は、ひとりひとり違います。
たとえば、同じ年収500万円の人でも、子どもがたくさんいて教育費がかかる人と夫婦ふたり暮らしで毎月お金に余裕があって貯金を大目にしている人では、月々に払えるお金も変わってくるのです。
また、住宅ローンを組み始める年齢もポイント。
30歳と40歳ではローンを組める長さが違います。
ですから単純に年収の5倍まではローンを組んでも問題なし、とはいえません。
3-2.手取りの金額で住宅ローンを組もう
年収400万円や、500万円などといわれますが、これは額面上の給料です。
ここから税金を引かれれば、実際に手にするお金はもっと少ないでしょう。
住宅ローンは、この手取りの金額で組んでみてください。
そうすれば、1か月に払える金額も変わってくるでしょう。
また、住宅ローンは家賃と一緒といわれますが、分譲住宅の場合は修繕費用も必要です。
マンションの場合は、共有部分の修繕費を積み立てていく必要もあります。
ですから、この費用もプラスして住宅ローンの一部にすると、「家に関する急な出費」にも対応できるでしょう。
3-3.ボーナス払いを利用したり頭金ゼロでローンを組んだりするのはよく考える
かつては、日本中ほとんどの企業で夏と冬にボーナスが支給されていました。
しかし、現在は年棒製の企業も増えています。
また、経済状況の変化によってボーナスがなくなることもあるでしょう。
ボーナス払いがある住宅ローンを組んではいけない、とはいいません。
しかし、ボーナス払いがなければ破たんするような住宅ローンは組まない方がよいでしょう。
さらに、最近では頭金ゼロでもローンが組めます。
「貯金はないけれど、家が欲しい」と人にとってはよいことでしょう。
しかし、頭金ゼロでローンを組むとそれだけ支払額は多くなり、支払期間は長くなります。
ですから、たとえ少額でもよいですので頭金をためて住宅ローンを組んだほうがよいでしょう。
3-4.ファイナンシャルプランナーに相談する
しかし、人生には何があるか分かりません。
心配ばかりしていては先に進めないのも事実です。
そこで、ファイナンシャルプランナーに相談に行ってみるのもひとつの方法でしょう。
ファイナンシャルプランナーとは、人生にかかるお金の専門家です。
子供の教育費や老後の資金のことも考えて、適正な住宅ローンの額についてアドバイスをしてくれるでしょう。
銀行や不動産業者よりも、頼りになる場合があります。
「いったい自分はいくらまでならローンが組めるのか」と悩んだら相談に行ってみましょう。
ファイナンシャルプランナーの予測が必ず当たるとは限りませんが、住宅ローンだけで考えるよりも目安がつけやすいでしょう。現在は、住宅ローン相談会などでファイナンシャルプランナーに相談できる場合もあります。
4.おわりに
いかがでしたか?
今回は住宅ローンの組み方のポイントについてご説明しました。
まとめると
- 住宅ローンの適正価格は人によって違う。
- 年収の5倍は大丈夫、などという説は目安程度に考えておく。
- 税込みの年収ではなく手取りの年収でローンを組もう。
- ファイナンシャルプランナーに相談するという方法もある。
ということです。最近はまれに見る低金利の時代が続いています。
住宅ローンを組むなら今、と思っている方もいるでしょう。
しかし、金利が低いからといって住宅ローンの返済が楽になるわけでもありません。
むしろ、月々の返済額が大きくなってしまえば苦しくなります。
ですから、「金利が低いから」と住宅ローンの借り換えを考えている人も、よく計算して答えを出してください。
また、住宅ローンは早く返す方がお得という説が根強いですが早く返したけれど手持ちの貯金がなくなってしまった、ということは避けましょう。
現金を多少持っていないといざというときに困ります。