屋根塗装の耐用年数や塗装時期を知りたい! 屋根材によって違いはあるの?

屋根は、家を風雨や太陽熱から守ってくれる大切なものです。屋根には瓦屋根・スレート屋根・金属屋根などがありますが、ほとんどの屋根は定期的な塗り替えが必要になります。しかし、塗装時期の目安や依頼する場所が分からない、という人も多いでしょう。
そこで、今回は屋根塗装の耐用年数や塗装時期の目安について解説します。

  1. 屋根塗装の基礎知識
  2. 屋根塗装の塗り替え方法
  3. 屋根塗装に関するよくある質問

この記事を読めば、屋根塗装の時期や屋根塗装が必要な理由などもよく分かることでしょう。興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.屋根塗装の基礎知識

はじめに、屋根の種類や塗装の必要性などを解説します。塗装はどのような役割を担っているのでしょうか?

1-1.屋根の種類について

日本の住宅の屋根には、瓦屋根・スレート屋根・金属屋根・トタン屋根などがあります。瓦屋根はかつては屋根素材の主流でしたが、今ではスレート屋根が主流です。スレートとは粘土版岩を薄く加工した屋根材のことで、うすい板状になっています。金属屋根とは文字どおり金属製の屋根材のことで、雪や風に強いので寒冷地の住宅ではガルバリウム鋼等を使った金属屋根が主流です。

1-2.屋根塗装とは何か?

屋根塗装とは、スレート屋根材や金属屋根材に行われる塗装のことです。防水・防汚・断熱効果のある塗料を塗装することで、屋根材の寿命を延ばし、雨風や汚れから屋根を守ります。屋根塗装が剥げれば、屋根材がいたむだけでなく、屋根そのものが風雨の影響を受け、雨漏りなどの原因となるでしょう。

1-3.屋根塗装がいらない屋根材もあるの?

瓦屋根は、かつて塗装をしないことが一般的でした。また、瓦屋根は小さな瓦をたくさんふいて作るので、いたんだところだけ交換することもできます。そのため、塗装をしていない瓦を使い、いたんだ部分から変えていく方法を取ることもできるでしょう。しかし、現在は交換にも多くの費用がかかるので、瓦屋根も塗装することが多くなりました。
また、一般住宅ではごくまれですが、かやぶきや檜皮ふ(ひわだぶき)など、植物素材で屋根をふいている場合、塗装は不要です。

1-4.屋根塗装の時期

屋根塗装は、10~15年に一度の塗り替えが目安といわれています。また、近年は技術の向上により、以前よりも長期間塗り替えをしなくてもよい塗料も増えてきました。とはいえ、家の建っている場所の環境によって塗装の耐用年数は変わります。屋根が以下のような状態になったら、塗り替えや修理を検討しましょう。

  • 屋根の色合いが明らかにあせている
  • 屋根材にサビが浮いている
  • スレートや瓦などがずれている
  • 屋根に雑草が生えている
  • 屋根材の塗装が一部はがれている
  • 屋根材の欠落が見られる

このような症状が進むと、やがて雨漏りなどが起こることもあります。雨漏りが起こっている場合は、屋根の内部から天井裏まで悪影響が出ているでしょう。雨漏りが起こる前に対処することが理想です。

2.屋根塗装の塗り替え方法

この項では、屋根塗装の塗り替え方法や業者の選び方について解説します。ぜひ、参考にしてください。

2-1.屋根塗装を行ってくれる業者とは?

屋根塗装を行ってくれる業者はたくさんあります。外壁塗装と屋根塗装を一緒に手がけている業者も多いので、外壁塗装と屋根塗装を一度に行うケースも珍しくありません。近年はホームページを開設している業者もたくさんあるので、インターネット経由で見積もりを取ったり、依頼したりすることもできます。

2-2.屋根塗装の方法

屋根塗装は足場を組んで外壁と屋根を同時に塗り替えていく方法と、屋根だけを足場を組まずに塗り替える方法があります。屋根が劣化しているということは、外壁も同時に劣化している可能性が高いので、一緒に行ったほうが費用が安く済むこともあるでしょう。業者とよく話し合って決めてください。

2-3.業者の選び方

多くの人が、屋根塗装を行う業者を値段で決めていると思います。値段が安いのは確かに魅力的ですが、相場に比べて極端に安い業者には注意が必要です。屋根や外壁塗装用の塗料は、何度も重ね塗りをして厚みを出さないと防水や断熱効果を発揮できません。極端に費用が安い業者は、必要な量の塗料を使っていない可能性もあります。逆に、アフターケアがしっかりとしていたり、見積もりを出してもらった際、使用する塗料の量まで書いてある業者は信用できるでしょう。

2-4.瓦屋根の場合

瓦屋根の場合は、塗り替えだけでなくふき替えをする方法もあります。前述のとおり、いたんだ瓦を取り換える作業です。これは一見すると簡単そうに見えますが、素人が不用意に屋根に登ると瓦を割る恐れがあります。気をつけましょう。プロに依頼した方が確実です。家を建築した際に利用した業者が利用できるならば、利用してみてください。

2-5.屋根塗装にかかる日数と注意点

屋根塗装にかかる日数は家の大きさによっても異なりますが、1週間前後が普通です。屋根塗装は単に屋根に塗料を塗って終わり、というわけではありません。汚れを落とし、破損個所をチェック、修理をしてはじめて塗ることができます。外壁塗装と同時に行った場合は、3週間はかかるとみておきましょう。
なお、夏の暑い時期、冬も寒い時期に屋根塗装や外壁塗装を行うのは大変です。寒冷地の場合は5℃以下になると塗装が行えません。雪が降っても同様です。ですから、屋根塗装は春か秋に行いましょう。

3.屋根塗装に関するよくある質問

Q.飛び込みで屋根の塗り替えサービスの営業が来ました。かなり屋根がいたんでいると言われましたが、依頼したほうがよいのでしょうか?
A.「お宅の屋根がいたんでいる」と屋根リフォームをすすめるのは、悪徳業者の典型的な手口です。敷地外からでも分かるぐらい屋根がいたんでいるならば、必ず雨漏りなどが起こっています。信用しないほうがよいでしょう。

Q.屋根の塗り替えはDIYで可能ですか?
A.屋根や外壁塗装で使用する塗料は、素人ではとても扱えません。業者に依頼しましょう。

Q.屋根材によって塗料の寿命は変わりますか?
A.極端に変わることはありませんが、トタン屋根の場合はスレート屋根や金属屋根に比べて、2,3年寿命が短い傾向にあるでしょう。

Q.屋根が台風等で傷ついたとき、応急処置はできますか?
A.ブルーシートがあればかけておきましょう。屋根にのぼるときは十分注意してください。

Q.屋根塗装のアフターケアとはどういうものでしょうか?
A.塗装後、屋根の状態を定期的に確認し、不具合があれば検査してくれます。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回は屋根塗装について解説しました。屋根は日頃あまり意識されませんが、いたんだ箇所を放っておくと、家全体の寿命が短くなります。特に異常がないように見えても、築10年ほどたったら、屋根や外壁の状態を専門業者にチェックしてもらいましょう。